オードリーはヘボンではない2025年07月02日 12:41

オードリーはヘボンではない
 江戸時代や明治時代の日本人は素直に耳で聞いた外国語をそのまま覚えるので、発音に関しては現代人より原語に近い。そんな風説が昭和にはあった。
 その例として、予備校の講師なんかが挙げていたのが、Hepburn。現代式にヘップバーン、ヘプバーンと発音するより、ヘボン式のヘボンの方がより英語圏の発音に近いというのだ。で、「そんなものか」と信じていたのだが、いろいろ便利になって確かめてみると、イギリス人もアメリカ人も、ヘバーンとは発音してない。
 へpバーン、ヘッpバーンと明らかにpを発声している。receiptやraspberryなどの無音のpとは違う。単に、明治から昭和初期の人たちは子音の聞き取りができなかっただけではないかと。

◆Audrey Hepburn の発音の仕方
https://ja.forvo.com/word/audrey_hepburn/

◆ローマ字表記、70年ぶり改定へ意見公募 文化庁が「ヘボン式」案
https://digital.asahi.com/articles/ASSDW4TZ9SDWUCVL02HM.html

利きスペイサイド2025年07月04日 17:04

利きスペイサイド
 お酒博士・橋口さんが開く30種類ぐらいのウイスキーをテイスティングする会に行ってきた。
 かなり久しぶり。今回のテーマは、スコッチの生産地の一つスペイサイド特集。いつものように5-8cc程度の少量ずつをストレートで味わう。最初のウイスキー当てクイズはまぐれで正解した。シングルモルトとブレンデッドだったら、シングルの方が刺々しいのではないかと思って答えたのだが、何回か繰り返すと逆のようにも感じるし。燻製したおつまみがつく。〆は、燻製麻婆豆腐。

◆お酒博士・橋口孝司の酒千夜 Vol.37 ウイスキーブームの行方は? ジャパニーズウイスキーのこれから
https://www.monomagazine.com/98006

◆20種のウイスキーを堪能
http://kajiyan.asablo.jp/blog/2020/08/04/9275273
◆禁酒法時代また延長
https://kajiyan.asablo.jp/blog/2021/05/31/9383188
◆2月はオールドパーとストーンジャグコレクション
https://kajiyan.asablo.jp/blog/2021/05/22/9380150
◆新年最初はジョニーウォーカーコレクションだった
https://kajiyan.asablo.jp/blog/2021/05/13/9377278
◆30種類飲んだら二日酔い
https://kajiyan.asablo.jp/blog/2020/09/05/9292444
◆ウイスキー40種一気飲み 半年ぶりの秘密のバー
https://kajiyan.asablo.jp/blog/2021/10/26/9435233
◆今月はバランタインを一気に
https://kajiyan.asablo.jp/blog/2021/11/26/9443269
◆ 元素を飲む Cu,C,O Grants Elementaryシリーズ
https://kajiyan.asablo.jp/blog/2021/12/13/9447744

新子(シンコ) 出世するほど評価が下がる 豊洲おさかな図鑑-今日も寿司大に行ってきました(11)2025年07月08日 13:52

新子 出世するほど評価が下がる 豊洲おさかな図鑑-今日も寿司大に行ってきました(11)
 マンガ「将太の寿司」に出てくる将太の兄弟子、小畑慎吾の呼び名はシンコ。名前のシンゴとかけ、コハダになれてない半人前みたいな意味だ。だが、シンコのこの扱い、寿司通の間では「間違ってる」と評判が悪いようだ。まるで、シンコが安物みたいに描かれているからという。
 光り物の代表格コハダはコノシロの幼魚。コノシロは、シンコ、コハダ、ナカズミ、コノシロと名前が変わる出世魚だ。
コノシロは下魚扱いの安い魚。これに対し、シンコはキロ当たり数万円の卸値がつくこともある。親の何十倍もの値段だ。コハダもはしりの時期は高いが2000円ぐらいで落ち着く。コノシロは出世するほど値段が下がるのだ。
「どうして、こんなことになるんですかね」
「シンコはすぐに大きくなります。あるのは2、3週間だけ。貴重なんです」
 コハダの寿司1貫は半身の1枚付け。この日の寿司大のシンコは5枚付けだ。小さいからさばくのも締めるのも大変。それを5倍やるわけだ。酢で締めた光り物はちょっと苦手なのだが、このシンコは全然違った。
 この日は豊洲があまりにも閑散としているのでびっくり。地震デマのせいで、インバウンドが急に減ったそうだ。

ニシン目ニシン科コノシロ属

◆今日の店長おまかせ8貫

塩釜トロ、北海道松川ガレイ、鰆、徳島釣り鯵、日立スミクイウオ、小笠原メカジキづけ、山口県煮アワビ、静岡カツオ漬け

タコ、卵焼き、巻物
追加 利尻の塩水シロウニ、東京湾のエボダイ、真鯛、平目、スズキ、アイナメ、天草シンコ

◆そのほか

お通し タコ

生ニシン刺身、えんがわ、岩ガキ

◆今日の酒

日高見超辛口、十勝純米

■のぶっこ 豊洲おさかな図鑑-今日も寿司大に行ってきました(1)
https://kajiyan.asablo.jp/blog/2025/01/20/9748644
■寒鰆(カンザワラ) ピンク色は赤身白身どっち? 豊洲おさかな図鑑-今日も寿司大に行ってきました(2)
https://kajiyan.asablo.jp/blog/2025/02/07/9753032
■豊洲おさかな図鑑-今日も寿司大に行ってきました 番外 曇りSAKE
https://kajiyan.asablo.jp/blog/2025/02/13/9753885
■黒鮪(クロマグロ) 海の可変翼戦闘機 豊洲おさかな図鑑-今日も寿司大に行ってきました(3) スズキ目サバ科マグロ属
https://kajiyan.asablo.jp/blog/2025/02/27/9757648
■アイナメ(鮎魚女)飯泥棒みたいな二つ名 豊洲おさかな図鑑-今日も寿司大に行ってきました(4)カサゴ目アイナメ科アイナメ属
https://kajiyan.asablo.jp/blog/2025/03/28/9757858
■初鰹は本当は旬ではない 豊洲おさかな図鑑-今日も寿司大に行ってきました(5)
https://kajiyan.asablo.jp/blog/2025/03/28/9764356
■だいぶ遠い他人のアヤカリタイ 金目鯛 豊洲おさかな図鑑-今日も寿司大に行ってきました(6)
https://kajiyan.asablo.jp/blog/2025/04/11/9767684
■本鱒(ホンマス) 区別に意味がないサケとマス 豊洲おさかな図鑑-今日も寿司大に行ってきました(7)
https://kajiyan.asablo.jp/blog/2025/04/26/9771020
■ウッカリカサゴ、ユメカサゴ 仔魚を産むと思われていたのに 豊洲おさかな図鑑-今日も寿司大に行ってきました(8)
https://kajiyan.asablo.jp/blog/2025/05/10/9774518
■鱚(キス) BSS(僕が先に好きだったのに) 白身は釣りたて締めたてはうまくない 豊洲おさかな図鑑-今日も寿司大に行ってきました(9)
https://kajiyan.asablo.jp/blog/2025/05/25/9778112
■塩も体の膜を通る 鱸(スズキ) 豊洲おさかな図鑑-今日も寿司大に行ってきました(10)
https://kajiyan.asablo.jp/blog/2025/06/12/9782032
■豊洲一の人気店・寿司大とは 豊洲おさかな図鑑-今日も寿司大に行ってきました 番外
https://kajiyan.asablo.jp/blog/2025/06/26/9784957
■寿司大ってどうやって入る? 豊洲おさかな図鑑-今日も寿司大に行ってきました 番外
https://kajiyan.asablo.jp/blog/2025/06/29/9785666

お好み焼き屋でお返しカムジャタン2025年07月11日 12:44

お好み焼き屋でお返しカムジャタン
行きつけのお好み焼き屋に、一番好きな辛口の日本酒を手土産に持って行ったら、お返しにカムジャタンをくれたので朝ご飯に。
ピリ辛の韓国風肉じゃがとのことだが、甘みがあり、辛さはほとんど感じなかった。豚肉の代わりに鶏肉が入っていた。

確かにあった 「大阪寿司」は東京土着民にしか通じない江戸の方言(8)2025年07月13日 08:14

確かにあった 大阪寿司は江戸の方言 東京土着民にしか通じない(8)
 しばらくぶりなので少し振り返る。
麴町に住んでいた子供の頃、身近に大阪寿司の専門店があったため、普通に使われている言葉なのだと勘違いしていた。転勤で関西に住むようになり、大阪などで全く通じない言葉だと初めて知った。それでも、関東一円では通用するだろうと思っていたら、千葉出身、神奈川出身の人たちも聞いたことがないという。
 そもそも東京でも、中央区(日本橋や銀座)、千代田区(麴町や神田)など江戸の中心部のごく狭い地域にしかなかったのではないかという気がしてきた。自分が大阪寿司だと思っていた店も本当に大阪寿司と名乗っていたのかどうか自信がなくなってきた。
 子供の頃の記憶では、麴町の大阪寿司は麴町小学校や祖母や叔父、叔母たちが住んでいた本家の近く、新宿通沿いにあったはず。そのあたりには鶴屋八幡や泉屋がある。
 古い地図を調べてみたが、ビルが立ち並び、そんな細かい店まで載っていない。あきらめかけた時、ふとみると、後ろの別記のところに、ビルのテナントらしき一覧が載っていた。
 「あった!」
新宿通の角のビル、1階に「大坂鮨 茶つう」の文字が。調べ直すと、1973年版から1986年版まで載っていた。それ以前やそれ以降はビルのテナントが載ってないのでいつからいつまで存在したのか分からないが、少なくとも昭和の終わりの十数年間「大坂鮨」を看板にしていた店が東京にはあったのだ。
 1996年の地図の西八王子駅の近くにも「大阪寿し」があった。
しかし、東京以外には「大阪寿司」を名乗る店はないのだろうか。
 一橋大学の広報誌が2009年、大学OBである船場の老舗・吉野寿司の橋本英男会長にインタビューしている。「家は天保12年(1841年)創業の大阪寿司の老舗です」と自己紹介している。吉野寿司は現在の箱寿司の完成形を発明した店。しかし、早とちりしてはいけない。寿司と言えば蒸し寿司、巻き寿司など関西のものしかなかった創業時に大阪寿司という言葉があったはずがなく、橋本会長たちがいつごろから大阪寿司という言葉を使うようになったのかは分からない。
一橋大学HQウェブマガジン April 2009 Vol.22(https://www.hit-u.ac.jp/hq-mag/archive/pdf/hq22.pdf
 1991年12月の阪神百貨店の大阪の広告に、とても小さいが「大阪寿司 吉野」の文字がある。吉野寿司がデパ地下の食品売り場に出ていたのだろう。
 1992年5月の小鯛雀鮨すし萬の大阪の求人広告に「大阪すしの老舗」とある。こちらは天明元年(1781年)に小鯛を使った雀鮨を売り出した元祖。200年、300年の歴史がある大阪の老舗が用語「大阪寿司」を使い出したのはたかだか平成の初めぐらいのようだ。それはそうだろう。双方ともに、箱寿司や小鯛雀寿司を発明し、寿司の王道を極めている自負があるはず。箱寿司は箱寿司。雀寿司は雀寿司。巻き寿司は巻き寿司。その総称は寿司であるべきなのだ。東京に進出する以前、「大阪寿司」という用語を知っていたかどうかさえ疑わしい。
 東京と大阪以外ではどうなのか。
1996年12月、愛知、三重、岐阜の中部3県に出た求人広告に「元祖 大阪寿司『ぎんざ 日乃出』」というのがあった。局番から見て場所は名古屋の栄。大阪寿司という言葉の元祖とされる東銀座の老舗(創業1900年、2017年に閉店)の支店と考えられる。
 記憶や伝聞ではなく、文献で見つけられるのはこれぐらいだった。
「滋賀県の湖北に1970年代、大阪寿司と看板に書いてあった飲食店があった」「札幌、福岡、静岡にも大阪寿司が存在している」などの情報もあるが、確かめられない。
 大阪の人が「大阪寿司」なんて言わないし、ましてや神戸や京都の人が言うはずもないが、それ以外の地域ならさほど抵抗感はないと思う。
 大阪などで押し寿司などの技法を学んだ人が全国を席巻している江戸前にぎりと区別が付くよう名乗ったが、東京のように、一時的とはいえ一つの文化として成立するほどの勢力にはなれなかったのではないか。

◆インド名物はインドカレーと言われたような違和感 「大阪寿司」は東京土着民にしか通じない江戸の方言(1)
https://kajiyan.asablo.jp/blog/2025/05/19/9776452
◆大阪のお寿司との違いは? 「大阪寿司」は東京土着民にしか通じない江戸の方言(2)
https://kajiyan.asablo.jp/blog/2025/05/21/9777055
◆いつから使われ出した?「大阪寿司」は東京土着民にしか通じない江戸の方言(3)
https://kajiyan.asablo.jp/blog/2025/05/23/9777235
◆残る老舗3店 「大阪寿司」は東京土着民にしか通じない江戸の方言(4)
https://kajiyan.asablo.jp/blog/2025/05/25/9777405
◆茶巾は東京生まれ 「大阪寿司」は東京土着民にしか通じない江戸の方言(5)
https://kajiyan.asablo.jp/blog/2025/05/26/9778091
◆リトル大阪があった 「大阪寿司」は東京土着民にしか通じない江戸の方言(6)
https://kajiyan.asablo.jp/blog/2025/05/30/9778999
◆ 消えた名店 「大阪寿司」は東京土着民にしか通じない江戸の方言(7)
https://kajiyan.asablo.jp/blog/2025/06/03/9779832

国会図書館にこもってみた2025年07月16日 09:57

国会図書館にこもってみた
 休日に国会図書館にこもるので、館内の飲食店を利用することにした。
 まず、昼は、3階の喫茶店「ノースカフェ」。なぜか北海道各地のご当地メニュー。エスカロップを食べてみた。とんかつがいまいち感。
 夕方は、6階の食堂で、図書館カレー。めちゃくちゃ普通だった。ゴロッとしてるのはジャガイモ。

土用の入りの日、今年は7月19日2025年07月17日 14:04

土用の入りの日、今年は7月19日
 今年もとらやの土用餅を買いに行った。
今年は7/17から当日の7/19まで3日間の販売。
見た目はただのあんころ餅だが、「とらやの羊羹といえばこれ」の「おもかげ」の味(黒糖餡)がする。ほかの店の土用餅ではない味だ。
 京都でだけ売る「夜の梅」の味(小倉餡)の土用餅も一度食べてみたい。
 なお、土用餅を販売していない店舗もあるようだし、売り切れもあるので、事前に電話で確認した方がいい。

ついに食べた2025年07月20日 09:36

ついに食べた
 FBを見た親戚(従姉の子供)がたまたま京都に行っていて、京都でしか売っていないとらやの土用餅の小倉餡(左)を買ってきてくれた。
 さっそく、食べ比べ。つぶあんのまさにザ・あんころ餅という味。好みで言えば、ザ・とらやの味、黒糖餡の方が好きだが、これはこれでいける。

出口調査ならぬ出口お好み焼き2025年07月20日 14:08

選挙お好み焼き
 通勤途中にある行きつけのお好み焼きは、投票所会場の小学校の門の真向かいにある。そのため、開票日はとんでもない数の人が通りかかるという。
 そこで選挙の日だけ、午前中、店先でお好み焼きと焼きそばのテイクアウトをしている。けっこう売れるらしい。
 なので、今日の昼は、めんたいチーズ玉と豚焼きそば。

真夏の卒業式と代替わり2025年07月22日 09:10

真夏の卒業式と代替わり
 高校の同期生が菅平でペンションを営んでいる。10年前から毎夏、10人前後の同期生が1泊し、ミニ同窓会を開いている。
 今年は過去最高の16人(本人も入れれば17人)が集まった。
 この4月から、同級生夫妻は、これまで手伝っていた息子さんと大学生の時からバイトしていたその奥さんに経営を引き継いだ。そこで、卒業式をサプライズで開いた。幹事の発案で、これまでの感謝とごくろうさんの色紙とオリジナルのTシャツを贈った。同級生夫妻のTシャツには、ペンションのオープン年~2025がプリントされ、息子さんたちのTシャツは「Since 2025」の文字。
 ペンション経営はむちゃくちゃ大変。コロナや経済動向などの影響も大きい。後継者不足も深刻だろう。
 菅平はラグビーなどの合宿で有名。涼しく、設備も充実している。たった4人で、40人の合宿を引き受けることもあるそうだ。