そもそも騒ぎになった事自体最初から意味不明2023年07月12日 13:01

そもそも騒ぎになった事自体最初から意味不明
「あれだけ大騒ぎしたのにすぐに話題にもならなくなった」。
 統一教会問題などその例は枚挙に暇がなさすぎだが、そんな中、そもそも最初に騒いだ事自体が全く意味不明なのがこの事件。

◆「アルマーニ標準服」騒動から5年 銀座の公立小学校はどうなった?]
https://digital.asahi.com/articles/ASR6T6T11R67OXIE00M.html

 当時、「親が買えない子どもが差別されたらどうする」みたいなことを書いていた。想像で記事にするのではなく、実際にそういう親がいるかどうか意見を聞いてみるべきだ。あの時、いっしょに騒いでいた記者たちは泰明小の学区がある銀座あたりがどんなところだか歩いてみた事がないのだろうか。
 日本で一番地価の高い鳩居堂があるところ。もしも、あの学区に持ち家があったら都内で標準的な極めて狭い家でも固定資産税が年間50万~数百万とかの世界だろう。3、4人家族が普通に住める部屋を借りようとしたら高層タワマンとかでなくても家賃は30万とかのレベル。地価だけでなく、物価も高い。あんなところに4万-8万円の標準服が買えないような住人が住んでいるはずがない。
 しかも、泰明小は半数(9割という記述もあります)が学区外からの越境入学だ。歩いて通える地元に公立小があるのにわざわざ交通費を払い、ラッシュ時のバスや満員電車に乗って毎日通学している。入学の抽選には希望者が殺到する(最近は人気凋落気味)。「一部には所得面で苦しい家庭が通わせている例はあるため、配慮が必要なことは変わりない」なんてネット記事もあったが、高い服を買いたくないならそもそも学区外から通う必要はない。銀座の学校に通わせたいという虚栄心で入学させるような親が果たして標準服をケチるだろうか。
 全くバカげた騒ぎだった。特殊な地域の特殊なブランド小学校の特殊事情なのだ。所詮は、親ガチャに恵まれた者へのねたみそねみからの騒動だったのだろう。
 銀座よりは少しは地価の安い隣の千代田区麹町に小学校まで住んでいたが、それでも家の狭さと物価の高さに耐えきれず、山手線の外に引っ越したら、野菜などの値段がずっと安いので親たちが驚いていた。麹町中のすぐ近くのホテルニューオータニで開かれた安倍後援会の接待夕食会が不起訴となった理由に、地元の有権者が会費5000円は高いと思っており、供与を受けた認識がないからというのがあった。あんなところで、5000円でパーティーが開けるはずがないのがわかってないとは。
*銀座の固定資産税評価額は、坪当たり700万~1億程度。固定資産税は住宅の場合、評価額×1.4%÷6なので、4人家族が住むのに30坪の土地とすると、年50万~700万ぐらい(平均400万ぐらい)になる。いずれにせよ、標準服が買えないような家庭ではない。

海自飛行艇をタクシー代わりにした男2022年02月03日 12:06

海自飛行艇をタクシー扱いした男
 政治信条の問題以前に「自分は政界のドブのようなしがらみとは無縁な人間だ」風にカッコ付けてるクセに何か問題が起きると見苦しい言い逃れをするところが、人としてダメだと思う。豊洲の盛り土の時も知事主導の最重要案件だったにもかかわらず、「副知事に任せていたから自分は知らない」などと責任者としてあり得ない言い訳をしていたが。
 40年前、まだ40代だった石原慎太郎衆議院議員が小笠原の島で遊んでいるとき、都内(島も都ですが)で裕次郎が倒れた。島から裕次郎の元に駆けつける手段がないため、慎太郎議員は海上自衛隊の飛行艇を呼びつけ、帰った。12人で運用する巨大な飛行艇で、タクシー代わりどころか大型バス。訓練名目にしたのだろうが、往復の燃料代は100万円以上もかかる。これが逆に、島で急病人が出て、本土の病院に搬送するためであれば迷うことなく出動するだろう。だが、慎太郎が帰らなくたって裕次郎の容体には関係ない。
 当然、非難を受けたが、その会見で、「秘書が防衛庁に電話したが話がよく通じないので自分が電話を替わって状況を説明したら、向こうが勝手に飛ばしてくれただけで、自分から迎えに来てほしいと頼んだわけではない」といった潔くない言い訳をした。いつも格好つけてエラそうなことを言うのに逃げ口上が見苦しい。素直に「気が動転してました」と謝れば、国民も「裕次郎が倒れたんじゃしょうがないか」と大目に見てくれるだろうに。若手の時からそんな人物だった。

不愉快だぞ、NHK!(3) 旬の意味も知らずに食の番組作ってるのか? ― 2018-11-262018年11月27日 00:10

 NHKのアニメ「英国一家、日本を食べる」の寿司の回の続き。前回、紹介した「江戸前LOVE」と連呼するラップ調の歌。そのタイトルは番組の原題と同じ「Sushi & Beyond」。それにはこんな歌詞もあった。

「旬のネタはいつも高騰」

 これ、まるっきり逆。旬というのは最盛期を意味する「盛り」とほぼ同義。魚介類や農作物がたくさん取れてもっともおいしく、もっとも安い時期をいう。ただし、ものによっては収穫の多い時期と一番おいしい時期が違う例外もある。
 また、初物好きの江戸っ子が、味はまだそれほどよくない初鰹を先を争って買うために高騰したなんてのもある。この場合は、盛りに対し、はしりという。はしりも含めて旬とみなす場合もある。
 従って、「旬のネタは安いことが多いが、例外的に高くなってるものもある」が正しい。「いつも高騰」は明らかな間違いだ。
 これがラッパーがコンサートで歌ってるなら目くじらを立てるようなことではない。しかし、日本の食文化を紹介する番組でこんな歌詞を平然と流すのはどうかしている。チェックして変えさせるべきだ。そもそもスタッフ自体、旬の意味を知らないから間違いに気づかなかったのだろう。

不愉快だぞ、NHK!(2)創業120年江戸前の老舗・浅草寿司清が本当に養殖魚を出してるの?2018年11月26日 07:59

 さて、前回に続き、NHKのアニメ「英国一家、日本を食べる」の話。寿司を取り上げた回があった。なにしろ、原作の原題は「Sushi & Beyond」(寿司、そして、その向こう側みたいな意味でしょうか)。
 で、本編のアニメ部分が終わった後、エンディングで浅草の老舗・寿司清の主人がいろいろなネタを握るのに合わせて、「江戸前LOVE」と連呼するラップ調の歌が流れるのだが。江戸前を真に愛する者にとっては聞き捨てならない歌詞の内容だった。
 春夏秋冬に応じたネタを握っていくのだが、
「実りの秋のおすすめは何? サーモン、サンマ、イクラ、・・・」
 サーモンは江戸前のネタじゃないし、秋の味覚でもないし。日本の伝統文化ではサケ・マス類を生で食べる習慣はなく、従って江戸前のネタにもない。寄生虫がヤバイからだ。
 寄生虫はサーモンが食べるオキアミなどの中にいる。エサを管理して養殖することで生で食べられるノルウェー産のアトランティックサーモンなどが日本に入ってくるようになった。養殖なので基本1年中、手に入る。
 また、最近はニジマスなどを海で養殖した国内のご当地サーモンも盛んだ。こちらは夏が出荷最盛期のものが多い。
 いわゆる日本の鮭(シロサケ、秋味)は水温の関係で海での養殖が難しく、養殖物はない。
 こんな基本知識もないスタッフが日本の食文化への知識を深める番組を作ろうとは片腹痛い。
 ところで、江戸前の老舗は天然物しか握らないのが矜持だったはず。寿司清では本当に養殖魚のサーモンを出しているのだろうか。だとしたら、時代もずいぶん変わったものだ。私はサーモンを出すような所は江戸前ではないと思うし、そんな所に行きたくない。
 もし、サーモンなんか握ってないし、出してもいないのに、勝手にあんな歌詞を付けたのだとしたら、撮影に協力してもらったのに、営業妨害も甚だしい。