専用コンピュータが汎用に負けた ― 2025年02月01日 11:42
天文学専用コンピュータ・アテイル3の解説を国立天文台がするというので聞いてきたのだが、想像していたのとは全然違った。
万有引力の法則で引き合う物体の運動は対象が2個なら数学で解けるが、3個以上になると解けないというのは有名だ。よくある誤解は、「解けない」=「答がない」。解けないというのは純粋な数学だけではできないという意味で、答えがないわけではない。
星や銀河の誕生のように、何万、何億と物体が集まってできるのを、それぞれの位置と速度、受ける力を時間と空間を細かく刻んで、ごり押しで計算する。この重力多体問題というと、90年代から四半世紀ぐらいにわたって東大のGRAPEが有名だった。学生が秋葉原あたりで買ってきたLSIを使って、特定の計算をソフトではなく、ハードでやってしまう。他の計算に使える汎用性が全くないのだが、その代わり、重力多体問題に関してだけは、当時のスパコンの100分の1ぐらいのコストで同じレベルの計算ができ、多大な成果を上げた。
アテイルも専用と言うからにはそういうものだと想像していたのだが。GRAPEとの関係を質問したら予想外だった。
GRAPEが進化するに従い、そのコストも上がってくる。CPUやGPUなどと呼ばれる市販の汎用プロセッサの高性能化が凄まじく、ついに価格競争でGRAPEが何にでも使えるコンピューターに勝てなくなってしまったというのだ。で、アテイル3には、インテルXeon(ジーオン)シリーズというサーバー用の市販CPUが入ってる。天文学専用に設置したが、使おうと思えばほかのことにも使えないわけじゃない。
かつて、大きな企業は、自社の業態に特化した機能だけを持つ業務用プログラムをかなりの予算で独自開発していた。Windowsを買えば付いてくるエクセルなどの性能が馬鹿上がりして機能でもコストでもたちうちできないので、今じゃ市販品を使うのが普通。
■実は、前身のアテイル2より計算速度は遅い
アテイル3の理論ピーク性能(計算速度みたいなもの)は2.2ペタフロップス(Pflops)で、前世代のアテイル2の3Pflopsより落ちる。この速度を犠牲にして、CPUとメモリーの間のデータのやりとりの速度を2倍以上にした。
例えば、A+B=Cという計算をする際、CPUはメモリーからAとBという値を持ってきて、足し算という演算をし、Cという結果をメモリーに戻すという手順が必要。演算1回に対し、メモリーとのデータ転送が3回になる。この転送速度と計算速度の比をB/Fという値で表すのだが、アテイル2では0.1を切っているのが、アテイル3では0.3に向上した。アテイルで走らせているプログラムはこの比が0.1~1.0ぐらいのところなので、アテイル2だと計算の速さにデータ転送が追いつかず、計算は終わっているのに、メモリーへの転送待ちがしょっちゅう生じているということ。
このアンバランスを解消した。
個人用のPCでも同じようなことがあった。90年代、CPUの性能(クロック周波数やマルチコア化)がどんどん上がり、ペンティアムなどが登場すると、計算速度が上がったけど、メモリーへの読み書きがついて行けなくて、結局、モニターの前で待たされることになった。
万有引力の法則で引き合う物体の運動は対象が2個なら数学で解けるが、3個以上になると解けないというのは有名だ。よくある誤解は、「解けない」=「答がない」。解けないというのは純粋な数学だけではできないという意味で、答えがないわけではない。
星や銀河の誕生のように、何万、何億と物体が集まってできるのを、それぞれの位置と速度、受ける力を時間と空間を細かく刻んで、ごり押しで計算する。この重力多体問題というと、90年代から四半世紀ぐらいにわたって東大のGRAPEが有名だった。学生が秋葉原あたりで買ってきたLSIを使って、特定の計算をソフトではなく、ハードでやってしまう。他の計算に使える汎用性が全くないのだが、その代わり、重力多体問題に関してだけは、当時のスパコンの100分の1ぐらいのコストで同じレベルの計算ができ、多大な成果を上げた。
アテイルも専用と言うからにはそういうものだと想像していたのだが。GRAPEとの関係を質問したら予想外だった。
GRAPEが進化するに従い、そのコストも上がってくる。CPUやGPUなどと呼ばれる市販の汎用プロセッサの高性能化が凄まじく、ついに価格競争でGRAPEが何にでも使えるコンピューターに勝てなくなってしまったというのだ。で、アテイル3には、インテルXeon(ジーオン)シリーズというサーバー用の市販CPUが入ってる。天文学専用に設置したが、使おうと思えばほかのことにも使えないわけじゃない。
かつて、大きな企業は、自社の業態に特化した機能だけを持つ業務用プログラムをかなりの予算で独自開発していた。Windowsを買えば付いてくるエクセルなどの性能が馬鹿上がりして機能でもコストでもたちうちできないので、今じゃ市販品を使うのが普通。
■実は、前身のアテイル2より計算速度は遅い
アテイル3の理論ピーク性能(計算速度みたいなもの)は2.2ペタフロップス(Pflops)で、前世代のアテイル2の3Pflopsより落ちる。この速度を犠牲にして、CPUとメモリーの間のデータのやりとりの速度を2倍以上にした。
例えば、A+B=Cという計算をする際、CPUはメモリーからAとBという値を持ってきて、足し算という演算をし、Cという結果をメモリーに戻すという手順が必要。演算1回に対し、メモリーとのデータ転送が3回になる。この転送速度と計算速度の比をB/Fという値で表すのだが、アテイル2では0.1を切っているのが、アテイル3では0.3に向上した。アテイルで走らせているプログラムはこの比が0.1~1.0ぐらいのところなので、アテイル2だと計算の速さにデータ転送が追いつかず、計算は終わっているのに、メモリーへの転送待ちがしょっちゅう生じているということ。
このアンバランスを解消した。
個人用のPCでも同じようなことがあった。90年代、CPUの性能(クロック周波数やマルチコア化)がどんどん上がり、ペンティアムなどが登場すると、計算速度が上がったけど、メモリーへの読み書きがついて行けなくて、結局、モニターの前で待たされることになった。
これ絶対あかんやつ ― 2025年02月02日 11:01
陣内さんもロッカーから役者、監督になって、バラエティで、「スマイル、スマイル、私にーは、妻いる」とか言ってるから、芸人だかなんだか分からなくなってしまうのでは。
しかし、河童という映画で、どろどろの沼に飛び込むシーンがあったのだが、OKテイクになってからカメラが写り込んでいることがわかった。夜中に、監督の石井竜也がもうシャワーも浴びて着替えている陣内さんの部屋に行って恐る恐る「もう1回やってくれませんか」と頼んだら何の躊躇もなく笑顔で「いいですよ」。プロはすごいと涙が出たと絶賛していた。
(*)もともとミュージシャンだったのが、食っていけないので生活のために役者をやっていたら、そっちで売れてしまい、役者が音楽をやってると勘違いされてしまったのは、ARBの石橋凌、江口洋介、福山雅治などけっこういる。反町隆史、高橋克典、ディーンは違うと思うけど。
しかし、河童という映画で、どろどろの沼に飛び込むシーンがあったのだが、OKテイクになってからカメラが写り込んでいることがわかった。夜中に、監督の石井竜也がもうシャワーも浴びて着替えている陣内さんの部屋に行って恐る恐る「もう1回やってくれませんか」と頼んだら何の躊躇もなく笑顔で「いいですよ」。プロはすごいと涙が出たと絶賛していた。
(*)もともとミュージシャンだったのが、食っていけないので生活のために役者をやっていたら、そっちで売れてしまい、役者が音楽をやってると勘違いされてしまったのは、ARBの石橋凌、江口洋介、福山雅治などけっこういる。反町隆史、高橋克典、ディーンは違うと思うけど。
今更福袋 ― 2025年02月04日 13:01
豊洲おさかな図鑑-今日も寿司大に行ってきました(2)寒鰆 ピンク色は赤身白身どっち? ― 2025年02月07日 21:41
サワラ(鰆) スズキ目サバ科サワラ属
昔、築地場内の寿司大で初めてサワラの寿司に出会った。最初、ワラサ(ブリの小さいの)の聞き間違いかと思った。サワラは西京焼きでしか見たことがなかったので、生で食べるという発想がなかった。今では、4大好きな寿司ネタに入っている。
魚へんに春と書くとおり、関西では春が旬。瀬戸内海に上ってくるのが春だからだ。釣りをする関西の知人から秋にもサワラの旬があると言われたことがある。だが、江戸前ではなんと言っても真冬に食べる寒鰆がうまい。ブリよりもやわらかく、脂はあっさり。左はハラモで脂がのっている。醬油で。右はポン酢で。
寿司大では、釣りのサワラにこだわる。頭から突き刺さる刺し網で取ると身がぐずぐずになってしまい、握りのネタに向かないのだ。寿司大に似た名前の築地場外の寿司屋で、態度の悪い店員に「サワラなんて、そんな大してうまい魚じゃないですよ」と言われてむっとしたことがある。神田の老舗の頑固な職人が怖いのとは別種の不愉快さだった。
サワラの身はピンク色。白身と赤身のどちらなのだろうか。
おさかな普及センター資料館によると「赤身、白身の生物学的な意味とすしの意味は違う」そうだ。焼き魚の皮をはずすと、頭から尾にかけて茶色の筋が通っている。血合いと呼ばれる赤色筋(遅筋)だ。文字通り血管が多い。生物学的には血合い筋が赤身で、それ以外の普通肉(普通筋)と呼ばれる白色筋(速筋)が白身だ。
すしの赤身、白身は、普通筋が赤いか白いかで分ける。マグロなど血合いの多い魚は普通筋も赤いことが多いので、混同されているらしい。決め手はミオグロビンという赤い色素の量だ。
ある時、水産関係の学会で100グラム中に10ミリグラム程度が境ということになった。それぐらいの濃度で赤みを帯びて見えるからだ。この基準でいうと、サワラは赤身に入る。ほかに、アジ科のシマアジやブリ属の「御三家」(ブリ、ヒラマサ、カンパチ)も赤身だ。
もっとも、「もともと江戸前の赤身はマグロとカツオ、白身はタイとヒラメぐらいだった。それ以外の区別に必然性はあまりない」そうだ。
◆今日の18貫
ヒラメのえんがわ、京都のブリ、勝浦金目鯛昆布〆、サヨリ、タイラギ、北寄貝、銚子のメカジキ、石鯛、さわらハラモ醤油、さわらポン酢、佐渡ヶ島のメジマグロ、コハダ、スミクイウオ、赤貝、千葉の真鯛、カンパチ、ウニ、車海老
その他
お通し まぐろのアヒージョ
卵焼き
穴子肝塩焼き、赤貝の肝
中落ち巻き
◆今日の酒
濁りがなかったので、薄濁りの天明(旨辛)、男山(スッキリ)
■豊洲おさかな図鑑-今日も寿司大に行ってきました(1)のぶっこ
https://kajiyan.asablo.jp/blog/2025/01/20/9748644
昔、築地場内の寿司大で初めてサワラの寿司に出会った。最初、ワラサ(ブリの小さいの)の聞き間違いかと思った。サワラは西京焼きでしか見たことがなかったので、生で食べるという発想がなかった。今では、4大好きな寿司ネタに入っている。
魚へんに春と書くとおり、関西では春が旬。瀬戸内海に上ってくるのが春だからだ。釣りをする関西の知人から秋にもサワラの旬があると言われたことがある。だが、江戸前ではなんと言っても真冬に食べる寒鰆がうまい。ブリよりもやわらかく、脂はあっさり。左はハラモで脂がのっている。醬油で。右はポン酢で。
寿司大では、釣りのサワラにこだわる。頭から突き刺さる刺し網で取ると身がぐずぐずになってしまい、握りのネタに向かないのだ。寿司大に似た名前の築地場外の寿司屋で、態度の悪い店員に「サワラなんて、そんな大してうまい魚じゃないですよ」と言われてむっとしたことがある。神田の老舗の頑固な職人が怖いのとは別種の不愉快さだった。
サワラの身はピンク色。白身と赤身のどちらなのだろうか。
おさかな普及センター資料館によると「赤身、白身の生物学的な意味とすしの意味は違う」そうだ。焼き魚の皮をはずすと、頭から尾にかけて茶色の筋が通っている。血合いと呼ばれる赤色筋(遅筋)だ。文字通り血管が多い。生物学的には血合い筋が赤身で、それ以外の普通肉(普通筋)と呼ばれる白色筋(速筋)が白身だ。
すしの赤身、白身は、普通筋が赤いか白いかで分ける。マグロなど血合いの多い魚は普通筋も赤いことが多いので、混同されているらしい。決め手はミオグロビンという赤い色素の量だ。
ある時、水産関係の学会で100グラム中に10ミリグラム程度が境ということになった。それぐらいの濃度で赤みを帯びて見えるからだ。この基準でいうと、サワラは赤身に入る。ほかに、アジ科のシマアジやブリ属の「御三家」(ブリ、ヒラマサ、カンパチ)も赤身だ。
もっとも、「もともと江戸前の赤身はマグロとカツオ、白身はタイとヒラメぐらいだった。それ以外の区別に必然性はあまりない」そうだ。
◆今日の18貫
ヒラメのえんがわ、京都のブリ、勝浦金目鯛昆布〆、サヨリ、タイラギ、北寄貝、銚子のメカジキ、石鯛、さわらハラモ醤油、さわらポン酢、佐渡ヶ島のメジマグロ、コハダ、スミクイウオ、赤貝、千葉の真鯛、カンパチ、ウニ、車海老
その他
お通し まぐろのアヒージョ
卵焼き
穴子肝塩焼き、赤貝の肝
中落ち巻き
◆今日の酒
濁りがなかったので、薄濁りの天明(旨辛)、男山(スッキリ)
■豊洲おさかな図鑑-今日も寿司大に行ってきました(1)のぶっこ
https://kajiyan.asablo.jp/blog/2025/01/20/9748644
おでん屋なのにチーズハンバーグがうまかった ― 2025年02月11日 12:14
お多幸同志会店というのがあったので入ってみた。おでん店ではあまり見られないうずら巻きといか巻きがあったのだが、ちょっと歯ごたえが好みと違う。戸越銀座のかまぼこ感ほどではないが。
「白身魚刺身(日替わり) 時価」というのがメニューにあったので、聞くと「今日はサーモンです」とドヤった顔。確かに鮭もサーモンも相当赤い肌色でも白身だけどさ。
2月のおすすめ、自家チーズハンバーグを頼んだ。最後の1個だったようで。「200グラムです」とまたドヤってた。
(*)お多幸 もともと銀座和光の裏通りにあったおでん屋。現在、新橋お多幸と銀座8丁目・新宿の二系列に分かれている。
◆戸越銀座のおでんだね専門店
https://kajiyan.asablo.jp/blog/2025/01/15/9747377
◆サトイモ派
https://kajiyan.asablo.jp/blog/2024/02/18/9660242
◆初めての出張おでん
https://kajiyan.asablo.jp/blog/2024/10/13/9723787
「白身魚刺身(日替わり) 時価」というのがメニューにあったので、聞くと「今日はサーモンです」とドヤった顔。確かに鮭もサーモンも相当赤い肌色でも白身だけどさ。
2月のおすすめ、自家チーズハンバーグを頼んだ。最後の1個だったようで。「200グラムです」とまたドヤってた。
(*)お多幸 もともと銀座和光の裏通りにあったおでん屋。現在、新橋お多幸と銀座8丁目・新宿の二系列に分かれている。
◆戸越銀座のおでんだね専門店
https://kajiyan.asablo.jp/blog/2025/01/15/9747377
◆サトイモ派
https://kajiyan.asablo.jp/blog/2024/02/18/9660242
◆初めての出張おでん
https://kajiyan.asablo.jp/blog/2024/10/13/9723787
豊洲おさかな図鑑-今日も寿司大に行ってきました 番外 曇りSAKE ― 2025年02月13日 12:10
「お酒を飲むイメージが全くなかったですね」。寿司大の店長に言われる。
そりゃ、築地の場内にあった時代は、朝の5時、6時入店だし、そもそも仕事に行く前だ。飲むわけない。何十年数百回通った中で、アルコール類を頼んだのは2、3回だけだろう。 豊洲の寿司大には辛口だけでも20種類ぐらいの日本酒がある。濁り酒の「五橋」を頼んだ。すると、おそらくアジア圏の外国客が自分もそのcloudyなのがほしいと言った。
「濁り酒のことをクラウディって言うんですね」。濁り酒は曇りなのか。店長も自分も初耳だった。天明や男山みたいな薄濁りはlightly cloudy sakeと言うのだろうか。
■豊洲おさかな図鑑-今日も寿司大に行ってきました(1)のぶっこ
https://kajiyan.asablo.jp/blog/2025/01/20/9748644
■豊洲おさかな図鑑-今日も寿司大に行ってきました(2)寒鰆 ピンク色は赤身白身どっち?
https://kajiyan.asablo.jp/blog/2025/02/07/9753032
そりゃ、築地の場内にあった時代は、朝の5時、6時入店だし、そもそも仕事に行く前だ。飲むわけない。何十年数百回通った中で、アルコール類を頼んだのは2、3回だけだろう。 豊洲の寿司大には辛口だけでも20種類ぐらいの日本酒がある。濁り酒の「五橋」を頼んだ。すると、おそらくアジア圏の外国客が自分もそのcloudyなのがほしいと言った。
「濁り酒のことをクラウディって言うんですね」。濁り酒は曇りなのか。店長も自分も初耳だった。天明や男山みたいな薄濁りはlightly cloudy sakeと言うのだろうか。
■豊洲おさかな図鑑-今日も寿司大に行ってきました(1)のぶっこ
https://kajiyan.asablo.jp/blog/2025/01/20/9748644
■豊洲おさかな図鑑-今日も寿司大に行ってきました(2)寒鰆 ピンク色は赤身白身どっち?
https://kajiyan.asablo.jp/blog/2025/02/07/9753032
詐欺の話術をじっくり聞いてみたい ― 2025年02月22日 15:05

リモートワークをしていると、よくかかってくるのが世論調査と詐欺。
「あのさ」とか言われて、つい反射的に「誰?どこにかけてるの?」とか言うとガチャ切りされてしまう。
社会学や犯罪心理学に興味があるので、どんな話をするのか詳しく聞いてみたい。話を合わせるには切られないようふだんから準備と心構えが必要だと思う。
そこで、受け答えのテンプレを考えてみた。
パターン1
「あのさ」
「おお、サギオかい。おまえが電話してくるなんて珍しいな。かけ子さんもいるのかい。だし子とうけ子はまだ学校かい。たまには連れてきなさい。かあさんも寂しがってるよ」
パターン2 アフリカ編
「あのさ」
「おお、ンデゲオチェロかい。ンボマが大学に受かったんだってね。よかったなあ。あれ、ンボマはンデゲオンゴロオンゴロのところだったっけ。おまえんとこはどっちだい」
「俺はンド・・・」
「なんだ、あんたンドゥール兄さんかい。今どこにいるんだい? ンガンデレさん、泣ないとったぞ。派遣の娘に手出して、会社の金にも手付けたって。全部許すって言ってたから帰ってやりいな。金は父さんたちが何とかする言うてる。ンジャメナもンコンバもみんな待っとるよ」
(注)本当は、nで始まるのは名字で、下の名前ではありません。
「あのさ」とか言われて、つい反射的に「誰?どこにかけてるの?」とか言うとガチャ切りされてしまう。
社会学や犯罪心理学に興味があるので、どんな話をするのか詳しく聞いてみたい。話を合わせるには切られないようふだんから準備と心構えが必要だと思う。
そこで、受け答えのテンプレを考えてみた。
パターン1
「あのさ」
「おお、サギオかい。おまえが電話してくるなんて珍しいな。かけ子さんもいるのかい。だし子とうけ子はまだ学校かい。たまには連れてきなさい。かあさんも寂しがってるよ」
パターン2 アフリカ編
「あのさ」
「おお、ンデゲオチェロかい。ンボマが大学に受かったんだってね。よかったなあ。あれ、ンボマはンデゲオンゴロオンゴロのところだったっけ。おまえんとこはどっちだい」
「俺はンド・・・」
「なんだ、あんたンドゥール兄さんかい。今どこにいるんだい? ンガンデレさん、泣ないとったぞ。派遣の娘に手出して、会社の金にも手付けたって。全部許すって言ってたから帰ってやりいな。金は父さんたちが何とかする言うてる。ンジャメナもンコンバもみんな待っとるよ」
(注)本当は、nで始まるのは名字で、下の名前ではありません。
後から発売したぱくり商品の方が商標登録している不思議 ― 2025年02月25日 12:31
金精軒の社長、まるで、信玄餅の元祖みたいに言ってるが、実際は、桔梗屋信玄餅がオリジナルで、そっくりモノマネした物。信玄餅で先に商標登録されている金精軒の方が元祖だと誤解されているケースが多いようだ。時系列を要約すると、
金精軒が信玄最中という最中を発売。
その後に、桔梗屋がオリジナル信玄餅を発売。
金精軒が桔梗屋の信玄餅を信玄最中の商標侵害で訴え、勝訴。
桔梗屋が信玄餅を桔梗信玄餅に改名。
金精軒が信玄餅を商標登録。桔梗信玄餅の類似品(もろぱくり)を発売。
つまり、和菓子に信玄の名前を付けたのは金精軒の方が先だが、実体としての信玄餅そのもののオリジナリティーは桔梗屋にある。どれぐらい似ているかという、包装のデザインと黒蜜のキャップの色が違うだけで見た目も味もそっくり。誤認して買うことを意識してるとしか考えられない。名の元祖と実の元祖。本物はどっち?。私は桔梗屋に1票を入れる。
https://w.atwiki.jp/kainokunio/
会社に聞いても本当の事を言うか分からないからという理由で、公に残っている記録を丹念に調べたこの人はエライ。プロの民俗学者や社会学者並みの知恵と根性だ。私も一次情報をまだ確認していないので、今度、山日の縮刷版を見に行こうかと思う。
しかし、この記事↓、山梨版に載せてよく桔梗屋から文句を言われなかったなあ、と。「信玄餅の由来は諸説あるが、」と逃げてるからだろうか。
◆金精軒の「生信玄餅」、地元米使い消費期限は3日間 山梨県北杜市
https://digital.asahi.com/articles/AST1M3R8JT1MUZOB002M.html
金精軒が信玄最中という最中を発売。
その後に、桔梗屋がオリジナル信玄餅を発売。
金精軒が桔梗屋の信玄餅を信玄最中の商標侵害で訴え、勝訴。
桔梗屋が信玄餅を桔梗信玄餅に改名。
金精軒が信玄餅を商標登録。桔梗信玄餅の類似品(もろぱくり)を発売。
つまり、和菓子に信玄の名前を付けたのは金精軒の方が先だが、実体としての信玄餅そのもののオリジナリティーは桔梗屋にある。どれぐらい似ているかという、包装のデザインと黒蜜のキャップの色が違うだけで見た目も味もそっくり。誤認して買うことを意識してるとしか考えられない。名の元祖と実の元祖。本物はどっち?。私は桔梗屋に1票を入れる。
https://w.atwiki.jp/kainokunio/
会社に聞いても本当の事を言うか分からないからという理由で、公に残っている記録を丹念に調べたこの人はエライ。プロの民俗学者や社会学者並みの知恵と根性だ。私も一次情報をまだ確認していないので、今度、山日の縮刷版を見に行こうかと思う。
しかし、この記事↓、山梨版に載せてよく桔梗屋から文句を言われなかったなあ、と。「信玄餅の由来は諸説あるが、」と逃げてるからだろうか。
◆金精軒の「生信玄餅」、地元米使い消費期限は3日間 山梨県北杜市
https://digital.asahi.com/articles/AST1M3R8JT1MUZOB002M.html
豊洲おさかな図鑑-今日も寿司大に行ってきました(3)クロマグロ(黒鮪) 海の可変翼戦闘機は止まると沈む スズキ目サバ科マグロ属 ― 2025年02月27日 23:02
「沖縄は見たことあるけど、鹿児島のマグロは初めて」と店長。
マグロにもいろいろあるが、単にマグロと言えば、普通はクロマグロのこと。本マグロともいう。1年中あるが、冬に日本近海でとれるのがうまいとされる。海流の関係らしい。
テレビ番組でもてはやされ、マグロと言えば、大間(青森県)の一本釣りものが人気ブランドになっている。だが、必ずしも一本釣りが網に比べて優れているとは限らない。釣れるまで暴れ回るので、マグロの体温が上がってしまう。大間と同じ漁場でとっている戸井(北海道)のマグロは網でとってすぐに船上に上げ、処理するので、状態がいいと評価する向きもある。結局、その日の仲卸がどこのがいいと思ったか。回遊魚だから産地もないし、味にブランドは関係ない。
ちなみに寿司大では、サワラ、アジ、キンメダイ、タチウオは網だと身が崩れるので釣りだが、マグロは網の方がいいという。
マグロは、餌を探して泳ぎ回るため、持久力の高い強力な筋肉と抵抗の少ない紡錘形の体を得た。その分、重い体になった。そこで飛行機の主翼のように胸びれを広げ、その揚力で浮いている。止まれば沈む。
ふだんの泳ぎは時速数kmだが、いざとなれば100kmも出すという。そんなときは抵抗を減らすため胸びれや背びれを折りたたみ、しまう。可変翼の戦闘機のようだ。
金魚やコイは口をぱくぱくさせて水をエラに送り込み、呼吸している。マグロにはこのぱくぱくさせる筋肉がない。泳ぎ続けて水を流し込まないと窒息する。これも、少しでも抵抗を減らすための進化かもしれない。
マグロは泳ぎ続けなければならないので、眠らないとされる。養殖では狭いところで育てると壁に激突してうまくいかなかったという。
さて、近畿大学が苦労して開発し、商業化したマグロの完全養殖は採算が合わず、大手企業の撤退が相次いでいる。完全養殖というのは、養殖魚から卵をとって育てる「本当の」養殖。これに対し、今、マグロで主流の養殖は、天然の幼魚をとってきて育てるもの。広い意味では養殖に含めるが、本来の言葉は蓄養だ。
たまたま今天然の幼魚を使った方が安上がりでも、将来的な資源を考えたらこの技術を廃らせるべきではない。
◆今日の24貫
京都のブリ、徳島アジ、石鯛、真蛸、淡路島真鯛、石川県イワシ、日立スミクイウオ、佐渡ヶ島メジマグロ、宮城県アイナメ、鹿児島炙りトロ、三重アオヤギ、茨城シラウオ、赤貝、東京湾クロムツ、福岡ヤリイカ、さわらポン酢、タチウオ、タイラギ、北海道バフンウニ、金目鯛、煮アワビ、車海老醤油、メカジキ、サワラ醤油
その他
お通し チヌ(黒鯛)
卵焼き
北寄貝炙り、子持ち煮いか
中落ち巻き
◆今日の酒
道灌純米蔵出し一番酒、山本ピュアブラック
「道灌にこだわりますね」「千代田城を見て育ったんで。千代田城は築城の名人、道灌がつくったんですよ」
■豊洲おさかな図鑑-今日も寿司大に行ってきました(1)のぶっこ
https://kajiyan.asablo.jp/blog/2025/01/20/9748644
■豊洲おさかな図鑑-今日も寿司大に行ってきました(2)寒鰆 ピンク色は赤身白身どっち?
https://kajiyan.asablo.jp/blog/2025/02/07/9753032
■豊洲おさかな図鑑-今日も寿司大に行ってきました 番外 曇りSAKE
https://kajiyan.asablo.jp/blog/2025/02/13/9753885
マグロにもいろいろあるが、単にマグロと言えば、普通はクロマグロのこと。本マグロともいう。1年中あるが、冬に日本近海でとれるのがうまいとされる。海流の関係らしい。
テレビ番組でもてはやされ、マグロと言えば、大間(青森県)の一本釣りものが人気ブランドになっている。だが、必ずしも一本釣りが網に比べて優れているとは限らない。釣れるまで暴れ回るので、マグロの体温が上がってしまう。大間と同じ漁場でとっている戸井(北海道)のマグロは網でとってすぐに船上に上げ、処理するので、状態がいいと評価する向きもある。結局、その日の仲卸がどこのがいいと思ったか。回遊魚だから産地もないし、味にブランドは関係ない。
ちなみに寿司大では、サワラ、アジ、キンメダイ、タチウオは網だと身が崩れるので釣りだが、マグロは網の方がいいという。
マグロは、餌を探して泳ぎ回るため、持久力の高い強力な筋肉と抵抗の少ない紡錘形の体を得た。その分、重い体になった。そこで飛行機の主翼のように胸びれを広げ、その揚力で浮いている。止まれば沈む。
ふだんの泳ぎは時速数kmだが、いざとなれば100kmも出すという。そんなときは抵抗を減らすため胸びれや背びれを折りたたみ、しまう。可変翼の戦闘機のようだ。
金魚やコイは口をぱくぱくさせて水をエラに送り込み、呼吸している。マグロにはこのぱくぱくさせる筋肉がない。泳ぎ続けて水を流し込まないと窒息する。これも、少しでも抵抗を減らすための進化かもしれない。
マグロは泳ぎ続けなければならないので、眠らないとされる。養殖では狭いところで育てると壁に激突してうまくいかなかったという。
さて、近畿大学が苦労して開発し、商業化したマグロの完全養殖は採算が合わず、大手企業の撤退が相次いでいる。完全養殖というのは、養殖魚から卵をとって育てる「本当の」養殖。これに対し、今、マグロで主流の養殖は、天然の幼魚をとってきて育てるもの。広い意味では養殖に含めるが、本来の言葉は蓄養だ。
たまたま今天然の幼魚を使った方が安上がりでも、将来的な資源を考えたらこの技術を廃らせるべきではない。
◆今日の24貫
京都のブリ、徳島アジ、石鯛、真蛸、淡路島真鯛、石川県イワシ、日立スミクイウオ、佐渡ヶ島メジマグロ、宮城県アイナメ、鹿児島炙りトロ、三重アオヤギ、茨城シラウオ、赤貝、東京湾クロムツ、福岡ヤリイカ、さわらポン酢、タチウオ、タイラギ、北海道バフンウニ、金目鯛、煮アワビ、車海老醤油、メカジキ、サワラ醤油
その他
お通し チヌ(黒鯛)
卵焼き
北寄貝炙り、子持ち煮いか
中落ち巻き
◆今日の酒
道灌純米蔵出し一番酒、山本ピュアブラック
「道灌にこだわりますね」「千代田城を見て育ったんで。千代田城は築城の名人、道灌がつくったんですよ」
■豊洲おさかな図鑑-今日も寿司大に行ってきました(1)のぶっこ
https://kajiyan.asablo.jp/blog/2025/01/20/9748644
■豊洲おさかな図鑑-今日も寿司大に行ってきました(2)寒鰆 ピンク色は赤身白身どっち?
https://kajiyan.asablo.jp/blog/2025/02/07/9753032
■豊洲おさかな図鑑-今日も寿司大に行ってきました 番外 曇りSAKE
https://kajiyan.asablo.jp/blog/2025/02/13/9753885
最近のコメント