もち麦は原価0円? そんなはずないに決まってるが2025年04月23日 12:17

もち麦は原価0円? そんなはずないに決まってるが
 高騰する米の代替のニュースを見ていたら、鶏飯弁当の下に敷くごはんでもち麦を1割混ぜることで、原価を10%削減したと言っていた。
えっ?
 ごはんの米を従来の9割にし、1割をもち麦にして、原材料費を10%削減するためには、もち麦は0円でなければならない。
 例えば、米200g、150円で買って使っていたとする。これを180gにすると、135円。もち麦の価格は、0円ではなく、米の3分の2ほどというから、20gで10円。あわせて145円で削減率は3%ちょっと。
 この謎分かる?
米ともち麦を9:1にするだけでなく、全体の量(重さ)も減らすのだ。米162g、もち麦18gにすれば、米121.5円、もち麦9円で合わせて130.5円。10%以上の削減。でも、従来より20g足らない。
 そのカラクリは、もち麦が水ぶくれする文字通りの水増し。米は炊くと水を吸って2.2倍ぐらいの重さになる。もち麦はもっと膨れるので4倍ぐらいの重さになるとすれば計算が大体合う。
米200g → ごはん440g 米162g+もち麦18g → 356.4g+72g = ごはん428.4g
 米180gを炊くと従来より44g軽くなってしまうのだが、1割をもち麦にすることで、安上がりになる上に、不足重量は4分の1ぐらいに減るこ。まあ、重さはそこまで近づかなくても、かさが同じぐらいに増えればいいのだ。
 ささみとプロテインばかり食べてるボディビルダーなどと違い、毎食ごはんを食べるような現代人はたいていカロリー摂取過多だから、水増し・かさ増しでも満足感が得られればいいのだろう。