防腐剤で血栓 知ってて黙ってたなら大問題 ワクチンメーカー: かじヤンの科学する心

　そもそもEDTAで血液の凝集、血栓が起きる「EDTA依存性偽性血小板減少症」というのが知られているとは。もしアストラゼネカやJ&JのワクチンにEDTAが入ってるのが本当なら、メーカーは当然関連を疑うはずで、それを黙っていたなら問題。社内で、EDTAは原因でないと自信を持って排除できる根拠でもあったのなら別だが。この前、血液内科の医師に会った時もっと詳しく聞いておけば良かった。
　疑問なのは、ワクチンの副反応の血栓が血液の凝固防止剤ヘパリンで起きる「ヘパリン起因性血小板減少症」と似ているということなのだが、治療に使うヘパリンの量とあのわずかなワクチンにちょっと含まれているEDTAでは量が全然違うということ。本当にそんなわずかな量で血栓が起きるのか。そもそも「EDTA依存性偽性血小板減少症」の仕組みはよく分かってないそうなので、このドイツの研究者はEDTAそのものがヘパリンと同じようにPF4に結合して抗体ができるのではなく、ワクチンに含まれる何らかのたんぱく質とPF4の結合にEDTAが関与しているというメカニズムを提唱する気なのもかもしれない。プレプリントでもいいから論文を書いてくれないことには何とも言えないが。従来のワクチンの添加物としてEDTAがほとんど使われていなかったのなら、これまでほぼ聞いた事がない副反応が起きても不思議はないが。

◆防腐剤で血栓? 副反応の原因分かるかも
https://kajiyan.asablo.jp/blog/2021/05/19/9379151