奈良一刀彫、南蛮焼き、出石そば、京都の丸餅 ― 2024年01月01日 13:14
パイロットのミスとは限らない 管制官がミスすることもある ― 2024年01月02日 19:31
NHKのニュースで、元パイロットの小林氏が[管制官の指示を聞き間違えたか、JAL機がコースをはずれたか、2つの可能性がある」とパイロットミスを前提にコメントしていた。しかし、管制官がミスをすることもある。
同じような空港での衝突は、ジャンボ機同士の衝突で航空機事故史上最大の犠牲者となったテネリフェの悲劇が有名だ。この事故では、強引な離陸をしようとしたKLMのパイロットだけでなく、管制官の指示にも問題があった複合要因とされている。
テロ予告で空港が閉鎖された後の解除で空港が混雑、混乱していたというのもミスが起きやすい要因。今回の能登地震による緊急の物資輸送も似たようなイレギュラーな状態が考えられる。
1)JAL機が誤った滑走路に着陸した。
①パイロットが管制官の指示を聞き間違えた、または、勘違いした。
②管制官がJAL機に誤った指示を出した。
2)海保機が誤ってJALの着陸する滑走路に進入した。
①海保機のパイロットが管制官の指示を聞き間違えた、または、勘違いした。
②管制官が海保機に誤った指示を出した。
3)JAL機のパイロットが着陸の際、誤って滑走路のコースからはずれた(国内でも過去に誤ってタクシーウェイに着陸するという重大インシデントが起きている)。
大体、この5通りが考えられる。どの場所で衝突しているかがポイントだ。後はフライトレコーダー、ボイスレコーダーで詳細が分かるだろう
。
◆JAL機と衝突の海保機、救援物資を運ぶ予定 6人搭乗、安否確認中
同じような空港での衝突は、ジャンボ機同士の衝突で航空機事故史上最大の犠牲者となったテネリフェの悲劇が有名だ。この事故では、強引な離陸をしようとしたKLMのパイロットだけでなく、管制官の指示にも問題があった複合要因とされている。
テロ予告で空港が閉鎖された後の解除で空港が混雑、混乱していたというのもミスが起きやすい要因。今回の能登地震による緊急の物資輸送も似たようなイレギュラーな状態が考えられる。
1)JAL機が誤った滑走路に着陸した。
①パイロットが管制官の指示を聞き間違えた、または、勘違いした。
②管制官がJAL機に誤った指示を出した。
2)海保機が誤ってJALの着陸する滑走路に進入した。
①海保機のパイロットが管制官の指示を聞き間違えた、または、勘違いした。
②管制官が海保機に誤った指示を出した。
3)JAL機のパイロットが着陸の際、誤って滑走路のコースからはずれた(国内でも過去に誤ってタクシーウェイに着陸するという重大インシデントが起きている)。
大体、この5通りが考えられる。どの場所で衝突しているかがポイントだ。後はフライトレコーダー、ボイスレコーダーで詳細が分かるだろう
。
◆JAL機と衝突の海保機、救援物資を運ぶ予定 6人搭乗、安否確認中
国交省の事故調が国交省の外局である海保の起こした事故を調べるのは利益相反ではないかという質問は出なかったのだろうか? ― 2024年01月03日 11:23
国交省の事故調が国交省の外局である海保の起こした事故を調べるのは利益相反ではないかという質問は出なかったのだろうか?
まだ出てないなら、誰か国交省か大臣のレクで質問してほしい。県警も調べていると反論するかもしれないが、再発防止を最優先にするため、当事者の刑事責任を問わないという世界の常識に逆行する。
国交省は交通と運輸を所管しているんだから、当然、事故の当事者や有責者になることもしばしばある。アメリカでもNTSB(国家運輸安全委員会)は最初は運輸省と関係が強かったが、完全に独立した組織に改編されている。
◆パイロットのミスとは限らない 管制官がミスすることもある
https://kajiyan.asablo.jp/blog/2024/01/02/9647900
まだ出てないなら、誰か国交省か大臣のレクで質問してほしい。県警も調べていると反論するかもしれないが、再発防止を最優先にするため、当事者の刑事責任を問わないという世界の常識に逆行する。
国交省は交通と運輸を所管しているんだから、当然、事故の当事者や有責者になることもしばしばある。アメリカでもNTSB(国家運輸安全委員会)は最初は運輸省と関係が強かったが、完全に独立した組織に改編されている。
◆パイロットのミスとは限らない 管制官がミスすることもある
https://kajiyan.asablo.jp/blog/2024/01/02/9647900
事故機の免責は世界の常識 ― 2024年01月05日 18:34
航空安全推進連絡会議が羽田の海保機-JAL機事故に緊急声明
1)この主張の通り、事故調の報告書を刑事裁判の証拠にしてはならないという国際的なルールを日本が守っていないのは問題だ。刑事被告人には自分に不利となる事柄に関しては黙秘権があり、事故当事者を免責しないと真実を話さなくなり、航空機事故の原因究明、再発防止ができなくなるからだ。
欧米の法律では、よほど悪質なものでない限り過失には刑事罰を科さないのが伝統で。その点では日本の法律はドイツ法やイギリス法をモデルにしたにもかかわらず、非常に特異だ。
またこの問題には日本の国民性の要素もある。何か過失による重大事故が生じると、「誰が悪いのか犯人捜し」に躍起になり、「犯人」を決めると、引きずり出して謝罪させ、罰を与えたがる。そして、罰を与えると満足して、すっかり忘れてしまい、なぜそのような事故が起きたかというシステムの欠陥の問題には興味を示さず、結局、教訓を生かすことができなくなる。
2)最後から2番目の段落、「また、・・・」で始まっているが、その前は「ICAOの精神を遵守するべき」なのに対し、日本は正反対のことをしているという主張なので、「また」はおかしい。「而るに」「しかしながら」「にもかかわらず」などを使うべき。この声明の主張の核となる部分なのに、惜しい失敗。
3)前段の部分は不要。これがあるために、最も訴えたい後段の主張がぼけてしまうので、むしろ、邪魔。
4)特に、報道機関やSNSの情報の取り扱いに関する注意喚起は無用。運輸安全委員会の事故調の調査はそんな雑音に左右される物ではない。日本の裁判の判決が報道機関やSNSの臆測に左右されたりしないのと同じ。
1)この主張の通り、事故調の報告書を刑事裁判の証拠にしてはならないという国際的なルールを日本が守っていないのは問題だ。刑事被告人には自分に不利となる事柄に関しては黙秘権があり、事故当事者を免責しないと真実を話さなくなり、航空機事故の原因究明、再発防止ができなくなるからだ。
欧米の法律では、よほど悪質なものでない限り過失には刑事罰を科さないのが伝統で。その点では日本の法律はドイツ法やイギリス法をモデルにしたにもかかわらず、非常に特異だ。
またこの問題には日本の国民性の要素もある。何か過失による重大事故が生じると、「誰が悪いのか犯人捜し」に躍起になり、「犯人」を決めると、引きずり出して謝罪させ、罰を与えたがる。そして、罰を与えると満足して、すっかり忘れてしまい、なぜそのような事故が起きたかというシステムの欠陥の問題には興味を示さず、結局、教訓を生かすことができなくなる。
2)最後から2番目の段落、「また、・・・」で始まっているが、その前は「ICAOの精神を遵守するべき」なのに対し、日本は正反対のことをしているという主張なので、「また」はおかしい。「而るに」「しかしながら」「にもかかわらず」などを使うべき。この声明の主張の核となる部分なのに、惜しい失敗。
3)前段の部分は不要。これがあるために、最も訴えたい後段の主張がぼけてしまうので、むしろ、邪魔。
4)特に、報道機関やSNSの情報の取り扱いに関する注意喚起は無用。運輸安全委員会の事故調の調査はそんな雑音に左右される物ではない。日本の裁判の判決が報道機関やSNSの臆測に左右されたりしないのと同じ。
今月の蜂の日餅は笑くぼ ― 2024年01月08日 14:55
今年は買いに行くのを忘れないようにしようと。
◆文月の抹茶わらび善哉
https://kajiyan.asablo.jp/blog/2023/08/08/9608382
◆早めの土用餅
https://kajiyan.asablo.jp/blog/2023/07/11/9600959
◆東京で京都の水無月
https://kajiyan.asablo.jp/blog/2021/06/11/9386916
◆文月の抹茶わらび善哉
https://kajiyan.asablo.jp/blog/2023/08/08/9608382
◆早めの土用餅
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◆東京で京都の水無月
https://kajiyan.asablo.jp/blog/2021/06/11/9386916
何とかできる人が多いほど人は何もしなくなる ― 2024年01月15日 18:11
冷淡な傍観者 The unresponsive bystander : why doesn't he help?
街中で緊急事態が起きた時、それを助けられる立場にいる人が多数いたのに誰も行動しようとしなかった。そのような事例がアメリカで相次ぎ、都会の人間の冷たさ、他者への無関心さとして社会問題化した。
そこで、検証のために試みられた社会心理学実験をまとめた本だ。
真の実験目的を隠して被験者を集める。例えば、こんな実験。卓上でできる簡単な作業を頼む。隣の部屋に子どもが2人いてうるさいかもしれないが、気にせずに作業を続けてくださいと言って、実験者は去る。隣の部屋から録音再生で子どもたちの声を流す。子どもが遊んでいて、やがてひどいけんかになり、危機的状況になる。
しかし、被験者たちは隣の部屋に行って介入しようとしない。終了後、なぜ助けなかったのか質問すると、最初はそう思ったが、録音である事を見破ったと言うのだ。
そこで、今度は「隣には子どもが2人と大人が1人います」と言い、それ以外は全く同じ条件で実験する。すると、今度の被験者たちは誰ひとり録音だと見破ることなく、なぜ隣の大人はけんかを止めないのか批判的な気持ちだけを募らせた。
このような一連の実験から分かったことは、緊急事態の傍観者たちは無関心なのではなく、非常に強い関心を持って観察しており、自分が行動するべきかどうか強い葛藤とストレスを感じている。
そして、行動するべきでない理由を探している。「これは事件ではなく、ドラマの撮影なのではないか」などだ。介入すると邪魔になってしまうかもしれない。
そして、介入できる立場の人間が多いほど、他の人が行動しないということはやはり事件ではないとますます介入するべきでないと思ってしまう。介入が必要なら自分以外の誰かが行動しているはずだと考えるからだ。
つまり、行動することがストレスとなる場合、人は行動しなくていい、しない方がいい理由を探し、行動できる人間が多いほどより行動しなくなる。外野がお見合い状態になってイージーフライを落とすようなエラーが起きるのだ。
今回の羽田航空事故で、ヒューマンエラーにフェールセーフが利かなかった理由にもつながるような気がする。
もともと理工系でなければ社会心理学をやりたかったのだが、大学1年の時に出会ったこの名著には感慨深いものがある。
街中で緊急事態が起きた時、それを助けられる立場にいる人が多数いたのに誰も行動しようとしなかった。そのような事例がアメリカで相次ぎ、都会の人間の冷たさ、他者への無関心さとして社会問題化した。
そこで、検証のために試みられた社会心理学実験をまとめた本だ。
真の実験目的を隠して被験者を集める。例えば、こんな実験。卓上でできる簡単な作業を頼む。隣の部屋に子どもが2人いてうるさいかもしれないが、気にせずに作業を続けてくださいと言って、実験者は去る。隣の部屋から録音再生で子どもたちの声を流す。子どもが遊んでいて、やがてひどいけんかになり、危機的状況になる。
しかし、被験者たちは隣の部屋に行って介入しようとしない。終了後、なぜ助けなかったのか質問すると、最初はそう思ったが、録音である事を見破ったと言うのだ。
そこで、今度は「隣には子どもが2人と大人が1人います」と言い、それ以外は全く同じ条件で実験する。すると、今度の被験者たちは誰ひとり録音だと見破ることなく、なぜ隣の大人はけんかを止めないのか批判的な気持ちだけを募らせた。
このような一連の実験から分かったことは、緊急事態の傍観者たちは無関心なのではなく、非常に強い関心を持って観察しており、自分が行動するべきかどうか強い葛藤とストレスを感じている。
そして、行動するべきでない理由を探している。「これは事件ではなく、ドラマの撮影なのではないか」などだ。介入すると邪魔になってしまうかもしれない。
そして、介入できる立場の人間が多いほど、他の人が行動しないということはやはり事件ではないとますます介入するべきでないと思ってしまう。介入が必要なら自分以外の誰かが行動しているはずだと考えるからだ。
つまり、行動することがストレスとなる場合、人は行動しなくていい、しない方がいい理由を探し、行動できる人間が多いほどより行動しなくなる。外野がお見合い状態になってイージーフライを落とすようなエラーが起きるのだ。
今回の羽田航空事故で、ヒューマンエラーにフェールセーフが利かなかった理由にもつながるような気がする。
もともと理工系でなければ社会心理学をやりたかったのだが、大学1年の時に出会ったこの名著には感慨深いものがある。
母はTAYAの始まりの客&広告塔だった ― 2024年01月17日 12:03
ヘヤサロンを全国展開するTAYAは、創業者が初めて持った店舗、麴町の田谷哲哉美容室から始まった。泉屋の本店(昔は工場)の裏手あたりだ。確か近くに豆腐屋があり、通りがかりの母はたまたま配られていた田谷美容室の開店のチラシを見た。それまで和装の髪結いから派生した美容室が主流で男性が開いた美容室は珍しかった。「男性ならセンスがいいかもしれない」と興味を持ち、利用するようになった。やがて、自分や妹が麴町幼稚園に通うようになると、多くの母親から「鍛治さん、その髪はどこでやっているんですか?」と聞かれることが多くなった。田谷哲哉さんからも「鍛治さんに聞いたと言って来る人が増えたんですよ」と感謝された。
その後、田谷美容室からは多くの弟子が巣立ち、母は恵比寿、渋谷などに店舗がある弟子のヘアサロンに通っていた。
◆今日は母の90歳の誕生日
https://kajiyan.asablo.jp/blog/2023/01/17/9556051
その後、田谷美容室からは多くの弟子が巣立ち、母は恵比寿、渋谷などに店舗がある弟子のヘアサロンに通っていた。
◆今日は母の90歳の誕生日
https://kajiyan.asablo.jp/blog/2023/01/17/9556051
派閥存在理由も知らずに議論する輩には頭痛がする ― 2024年01月27日 13:35
自民党の派閥が何のためにあるのかも分からずネットで議論している人がいるが、よくやるよと。
◆何も答弁できないお年寄りでも大臣にされる
1979年の第2次大平内閣で当時当選7回の久保田円次が防衛庁長官になった。76歳で最初で最後の内閣入り。地元ではいつまでたっても大臣になれないからもう推すのはやめようかという話も出ていたそうだ。霞が関の役人が作文すれば猫でも杓子でも大臣ができるはずが、国会答弁があまりにもひどくて炎上。防衛庁の士気はだだ下がり。
幹部は「そんな難しい質問どころか、あの長官は非核三原則も言えませんよ」とため息。
なぜ、こんな事が起きるのか。
それは、人事権を派閥が握っており、派閥のボスの推薦で大臣になるからだ。それこそが派閥の存在意義、自民の国会議員が派閥に所属する理由だ。日本には首相を含め大臣が最大20人いる。自民党の国会議員は376人。国交相は公明党枠なので、376人で19人の大臣とすると、大臣1人あたり約20人の議員という事になる。40人の派閥だったら大臣2人、100人の派閥だったら大臣5人を派閥に分けてもらう「権利」があるわけだ。これが自民党が長年やってきた派閥均衡型政治。
昨年の第2次岸田内閣の大臣数を、19×(派閥の人数÷自民党国会議員数376)と比べてみよう。麻生派が多め、安倍派がやや少なめ、菅グループから出ていない事以外、ほぼ計算通り。
日本は衆議院の解散もあり、首相がしょっちゅう替わり、内閣改造も頻繁で、大臣も半年から2年ぐらいでコロコロ変わる。そこで、派閥のボスが派閥所属議員を当選回数の多い順に首相に推薦して持ち回りで大臣にしていく。だから、年を取っているだけで何の能力もない議員が大臣になる。
ただし、人気取り用要員の大臣もいるので、人気があれば若くても大臣にすることがある。
自民党政治において、大臣ポストというのは長年地元の応援を得て当選し続けてきたご褒美なのだ。国会議員の出身地区の町や村などの有権者が議員を応援するのは、「いつかはおらが村から大臣を」ということ。
◆対外的にはアンビリーバボーで大恥
しかし、このやり方は国内の内政ではまあいいとしても、対外的な外交上は非常に困った事になる。日本に近い議院内閣制を取る国では、野党にシャドーキャビネット(影の内閣)があり、政権を取ったら誰が大臣になるか決まっている。だから、野党の時から大臣としての政策、方針を勉強、計画して大臣になる準備をしておく。
欧米では非常に長い間、大臣が変わらないことがよくある。アメリカの外相にあたる国務長官や防衛相にあたる国防長官は、大統領が変わっても続ける事がよくある。
ところが、日本の大臣はコロコロ変わる上に政策の事を分かってない素人が圧倒的に多いので、欧米の大臣は日本の大臣とまともな意思疎通ができません。
以前、小泉ジュニアが人気だけで環境相に選ばれたが、就任時に外国の記者から政策について質問され、
「まだ環境相に決まったばかりで、何も決めてない。これから勉強する」みたいなことを答えていた。海外の記者は呆然とした事だろう。「えっ、大臣になる前に勉強してないの? えっ、何も知らない素人が大臣になるの?」って感じ。
時々、これはいけないということで、外務、通産などの重要閣僚は専門知識のある議員や民間人に任せたりするが、また、元に戻ってしまうの繰り返し。これまでも派閥解消みたいなことをしてるが、すぐに元に戻ってしまいました。今回も形だけの派閥解散なので意味がないだろう。
人事権を手放すと言ってるが、それでは派閥の存在意義がないので、そんなことはあり得ず、必ずに抜け道があるはずだ。
「いつかは、おらが町から大臣を」文化が変わらない限り、本当に派閥がなくなることはない。
◆何も答弁できないお年寄りでも大臣にされる
1979年の第2次大平内閣で当時当選7回の久保田円次が防衛庁長官になった。76歳で最初で最後の内閣入り。地元ではいつまでたっても大臣になれないからもう推すのはやめようかという話も出ていたそうだ。霞が関の役人が作文すれば猫でも杓子でも大臣ができるはずが、国会答弁があまりにもひどくて炎上。防衛庁の士気はだだ下がり。
幹部は「そんな難しい質問どころか、あの長官は非核三原則も言えませんよ」とため息。
なぜ、こんな事が起きるのか。
それは、人事権を派閥が握っており、派閥のボスの推薦で大臣になるからだ。それこそが派閥の存在意義、自民の国会議員が派閥に所属する理由だ。日本には首相を含め大臣が最大20人いる。自民党の国会議員は376人。国交相は公明党枠なので、376人で19人の大臣とすると、大臣1人あたり約20人の議員という事になる。40人の派閥だったら大臣2人、100人の派閥だったら大臣5人を派閥に分けてもらう「権利」があるわけだ。これが自民党が長年やってきた派閥均衡型政治。
昨年の第2次岸田内閣の大臣数を、19×(派閥の人数÷自民党国会議員数376)と比べてみよう。麻生派が多め、安倍派がやや少なめ、菅グループから出ていない事以外、ほぼ計算通り。
日本は衆議院の解散もあり、首相がしょっちゅう替わり、内閣改造も頻繁で、大臣も半年から2年ぐらいでコロコロ変わる。そこで、派閥のボスが派閥所属議員を当選回数の多い順に首相に推薦して持ち回りで大臣にしていく。だから、年を取っているだけで何の能力もない議員が大臣になる。
ただし、人気取り用要員の大臣もいるので、人気があれば若くても大臣にすることがある。
自民党政治において、大臣ポストというのは長年地元の応援を得て当選し続けてきたご褒美なのだ。国会議員の出身地区の町や村などの有権者が議員を応援するのは、「いつかはおらが村から大臣を」ということ。
◆対外的にはアンビリーバボーで大恥
しかし、このやり方は国内の内政ではまあいいとしても、対外的な外交上は非常に困った事になる。日本に近い議院内閣制を取る国では、野党にシャドーキャビネット(影の内閣)があり、政権を取ったら誰が大臣になるか決まっている。だから、野党の時から大臣としての政策、方針を勉強、計画して大臣になる準備をしておく。
欧米では非常に長い間、大臣が変わらないことがよくある。アメリカの外相にあたる国務長官や防衛相にあたる国防長官は、大統領が変わっても続ける事がよくある。
ところが、日本の大臣はコロコロ変わる上に政策の事を分かってない素人が圧倒的に多いので、欧米の大臣は日本の大臣とまともな意思疎通ができません。
以前、小泉ジュニアが人気だけで環境相に選ばれたが、就任時に外国の記者から政策について質問され、
「まだ環境相に決まったばかりで、何も決めてない。これから勉強する」みたいなことを答えていた。海外の記者は呆然とした事だろう。「えっ、大臣になる前に勉強してないの? えっ、何も知らない素人が大臣になるの?」って感じ。
時々、これはいけないということで、外務、通産などの重要閣僚は専門知識のある議員や民間人に任せたりするが、また、元に戻ってしまうの繰り返し。これまでも派閥解消みたいなことをしてるが、すぐに元に戻ってしまいました。今回も形だけの派閥解散なので意味がないだろう。
人事権を手放すと言ってるが、それでは派閥の存在意義がないので、そんなことはあり得ず、必ずに抜け道があるはずだ。
「いつかは、おらが町から大臣を」文化が変わらない限り、本当に派閥がなくなることはない。
緊急地震速報は近いと間に合わない 光が音より速い事を利用しているので ― 2024年01月28日 10:27
文春砲元編集長は罪刑法定主義も分かってないのか ― 2024年01月28日 18:43
2023年7月の刑法改正で新たに付け加わった犯罪の成立要件に基づいて、8年前の行為が起訴される事はあり得ない。
名誉棄損の裁判を数多く経験した元編集長がそんな事を理解できてないのだろうか。
例えば、今回の改正では、不同意性交罪で同意の有無に関わらず犯罪が成立し処罰される相手の年齢が13歳未満から16歳未満に変わった。
もし、この元編集長論理だと、2020年に15歳の高校生と真剣に恋愛していた21歳の大学生が、その当時は違法でなかったのに、2023年に改正されたとたん、逮捕、起訴される事になる。
そもそも民事の名誉毀損裁判について刑法で論じるのは少々違和感があるが、刑事的に起訴される可能性まで言及しているからどう考えてもおかしいだろう。
ただこの記事で、前から「どうしてテレビに出てる弁護士は真実相当性もまともに説明できないんだろう」と不思議だったのが合点がいった。
テレビに出る弁護士は多忙で法廷経験が少なく、特に利益にならない名誉毀損裁判はほとんど担当してないとのこと。
そりゃあ、そうだろうね。一般教養で法学を習ったレベルの人間の方がマシというのはひどいが。
>>さらに、強制性交等罪、準強制性交等罪から不同意性交等罪への改正による影響も無視できません。以前の成立要件は以下でした。
>>不同意性交等罪では、さらに4つの要件が加えられています。
>>巷でバッシングされている「女性が芸能界に入りたいので接近した」といった議論は、法廷ではこの要件が加わった以上、あまり意味を持ちません。つまり、松本氏が「同意があった」と主張しても、女性の証言の方が重視される法律に変わっているのです。
>>となると、松本氏が刑事的に起訴される可能性もありえます。
なお、公訴時効に関しては罪刑法定主義は関係ないので後出しじゃんけんの時効延長になる。2015年の行為は、強制わいせつ罪は2022年に7年の時効を迎えているので12年への5年延長は関係ないが、強制性交罪の時効10年は迎えていないので、不同意性交罪で15年に延長されたのが効いて2025年の時効が2030年に伸びる。
https://diamond.jp/articles/-/337738?page=3
名誉棄損の裁判を数多く経験した元編集長がそんな事を理解できてないのだろうか。
例えば、今回の改正では、不同意性交罪で同意の有無に関わらず犯罪が成立し処罰される相手の年齢が13歳未満から16歳未満に変わった。
もし、この元編集長論理だと、2020年に15歳の高校生と真剣に恋愛していた21歳の大学生が、その当時は違法でなかったのに、2023年に改正されたとたん、逮捕、起訴される事になる。
そもそも民事の名誉毀損裁判について刑法で論じるのは少々違和感があるが、刑事的に起訴される可能性まで言及しているからどう考えてもおかしいだろう。
ただこの記事で、前から「どうしてテレビに出てる弁護士は真実相当性もまともに説明できないんだろう」と不思議だったのが合点がいった。
テレビに出る弁護士は多忙で法廷経験が少なく、特に利益にならない名誉毀損裁判はほとんど担当してないとのこと。
そりゃあ、そうだろうね。一般教養で法学を習ったレベルの人間の方がマシというのはひどいが。
>>さらに、強制性交等罪、準強制性交等罪から不同意性交等罪への改正による影響も無視できません。以前の成立要件は以下でした。
>>不同意性交等罪では、さらに4つの要件が加えられています。
>>巷でバッシングされている「女性が芸能界に入りたいので接近した」といった議論は、法廷ではこの要件が加わった以上、あまり意味を持ちません。つまり、松本氏が「同意があった」と主張しても、女性の証言の方が重視される法律に変わっているのです。
>>となると、松本氏が刑事的に起訴される可能性もありえます。
なお、公訴時効に関しては罪刑法定主義は関係ないので後出しじゃんけんの時効延長になる。2015年の行為は、強制わいせつ罪は2022年に7年の時効を迎えているので12年への5年延長は関係ないが、強制性交罪の時効10年は迎えていないので、不同意性交罪で15年に延長されたのが効いて2025年の時効が2030年に伸びる。
https://diamond.jp/articles/-/337738?page=3
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