ダメな政策,ワザと?2020年11月17日 12:46

ダメな政策、ワザと?
運用が二転三転した高収益作物次期作支援交付金。コロナで打撃を受けた生産者を支援する制度だが。初期の段階で農家からこの制度はおかしいという声が出ていた。高収益作物って何かと言えば、キャベツ、レタス、大根、にんじん、タマネギ、・・・・。外食産業の落ち込みはすごくても、日本人全体の食欲が落ちたわけじゃない。どこで食べるかの違いで大根やにんじんの消費量は変わらないだろう。観光客向けの農家は苦しくても、大消費地近郊の農家は逆に売り上げが増えているはず。ところが、収穫面積のみで申請できるので、儲かっている農家からも応募が殺到。募集した後で、減収の証明を要件に入れたら、対象外にされた農家から「当てにして来年の機材や肥料を買ってしまったじゃないか。どうしてくれる」とすごまれ、撤回。来年用の肥料って補助がなくても毎年一定量買わなければならないものなんじゃ。増産してさらに儲けようという意欲を感じる。
 応募要件に減収の証明を入れなかったとは信じられない。そういう間抜けな役人もいるかもしれないが、誰もその不備に気づかないなんてことがあり得るだろうか。この制度は誰の発案か知らないが、反対したり、欠点を指摘したりするとにらまれて飛ばされるので、気づいてもあえてダンマリを決め込んでいるのではないか。最近、霞が関の奇妙な政策を見ているとそんな気がする。菅・杉田コンビの「逆らったら徹底的に冷や飯を食わせて見せしめにし、官僚を意のままに操る」術の成果では。

「応募殺到→締切後に条件追加 農家コロナ補助金で大混乱」
https://digital.asahi.com/articles/ASNBQ6WKJNBQULFA01V.html?iref=pc_ss_date