国産でも不活化ワクチンでは期待薄2021年09月24日 14:10

国産でも不活化ワクチンでは期待薄
>>発病を阻止する有効性については「一定の有効性が期待できる結果が得られた」としているものの、具体的な数字は示していない。

 何十年も使われている季節性インフル用と同じ不活化ワクチンだから、かなり安全であることは期待できる。しかし、インフルでも分かる通り、不活化ワクチンはほとんど効かない。中国製の不活化ワクチンはmRNAワクチンやウイルスベクターワクチンに比べ、かなり効果が低いとされ、不人気。
 国産ワクチンは数万人規模で偽薬と発病率を比べるまっとうな臨床試験を端折るため、先行ワクチンとの比較で審査される方針だ。中国やインドの不活化ワクチンにまっとうな臨床試験データはないので、mRNAワクチンやベクターワクチンのファイザーやアストラゼネカなどのデータと比べることになるだろう。
 しかし、抗体のでき方を比較しただけで正しく評価できるかどうか疑問。mRNAワクチンやベクターワクチンはコロナウイルスのたんぱく質に対する抗体ができる「液性免疫」だけではない。ウイルスが感染した細胞に免疫細胞が襲いかかり、乗っ取られた細胞ごと殲滅する「細胞性免疫」も誘導されている。細胞性免疫も働く事がmRNAワクチンやベクターワクチンの強さの秘密ではないかという説もある。不活化ワクチンや塩野義の遺伝子組み換えたんぱくワクチンにはこの効果はない。

 ・液性免疫 体内に侵入したウイルスが壊れて、そのたんぱく質がばらまかれる。落ちているウイルスたんぱくを巡回している免疫細胞が拾い食い。「こんなよそ者が紛れ込んでいる」とウイルスたんぱくの回状を回すと、専用に攻撃する抗体が量産体制になる。
 ・細胞性免疫 ウイルスの感染を受けた細胞は、ウイルスのたんぱく質を作る工場として使役される。感染細胞は、細胞表面にウイルスのたんぱく質を目印の看板にして「こんなよそ者に乗っ取られた」と掲げる。すると、その目印に特化した免疫細胞が作られ、襲いかかり、感染細胞ごと殲滅する。

◆KMバイオが最終段階治験 コロナワクチン、来月にも
https://digital.asahi.com/articles/DA3S15051308.html

◆KMバイオ、コロナワクチン10月最終治験 22年度実用化
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC182CE0Y1A910C2000000/

◆ワクチン接種をためらっている人に朗報「KMバイオロジクス」が国産新型コロナワクチンの実用化を1年前倒し
https://maonline.jp/articles/kmbiologics_vaccine20210923

◆国産ワクチン ズルはよくない
https://kajiyan.asablo.jp/blog/2021/09/21/9425664

◆ズルでパスの国産ワクチン打ちたい人いる? 日本のワクチンの将来のため無償で実験台になる崇高な方々?
https://kajiyan.asablo.jp/blog/2021/07/13/9397649