トランプ致死率フルより低い,日本なら嘘ではないかも 死亡率に4つの意味2020年10月11日 15:12

トランプ致死率フルより低い,日本なら嘘ではないかも 死亡率に4つの意味
 トランプ大統領の「新型コロナウイルスの致死率はインフルエンザよりはるかに低い」発言。たいそう評判が悪い。新型コロナウイルスに感染した場合の致死率はインフルの5倍から10倍程度だ。だが、日本などアジア圏であればウソではないかもしれない。死亡率には4つの意味があるからだ。

1)致命率(case fatality rate)=死者数 / 患者数(deaths / cases)
 症状のある感染者に占める死亡者の割合
2)無症状も含め、検査で陽性になった感染者に占める死亡者の割合
日本、88233人中1624人=1.8% アメリカ、2.8%
3)検査を受けていない、自覚のない感染者も含めた感染者全体に占める死亡者の割合
感染者数が不明だが、おそらく1%未満
4)死亡率(mortality rate) =死者数 / 総人口(deaths / population)
 人口全体に対する死亡者の割合 10万人当たり、日本1.3人 アメリカ65人

 一番知りたいのは、3)の致死率だろう。感染者全体に占める死亡率、つまり、感染した場合、死亡の確率がどれぐらいなのかだ。これは無症状無自覚の感染者を含めた感染者総数が分からないから推定が難しい。だが、これまであちこちでたぶん1%ぐらいと書いてきた。日本にはダイヤモンド・プリンセス号という感染者全員を捉えた世界で唯一かもしれない貴重なデータがある。乗員乗客3711人全員を検査して、陽性は713人。死者は14人(2.0%)。ただし高齢者の比率が非常に高いので、一般社会であればその半分の1%以下だろう。713人の年齢構成と死亡者の年代別が分からなかったので、この辺は理系のざくっとしたカンだ。その後、年齢調整をした研究では0.5%程度になったそうだ。インフルの致死率は0.1%程度だからやはり数倍になる。
 だが、日本のインフルエンザの超過死亡者数は平均すると年間1万人程度。人口10万人当たり8人程度で、新型コロナウイルスよりだいぶ多い。感染者数が年間約1000万人と桁違いに多いからだ。日本人で言うと、かかったら死ぬ可能性は新型コロナの方が高いが、かかって死ぬ可能性はインフルの方が高い。ただし、米国の場合、新型コロナウイルスの感染者数も死者数も群を抜いているのでこの論理は成り立たないと思うが。
 一つ疑問は、新型コロナウイルスは感染力が高いというコメントをテレビや雑誌などでよく見ることだ。何と比べているんだろうか。少なくともインフルの感染力の方が高いだろうし、空気感染するはしかなんかはもっとすごい。