十五夜とは知らず2020年10月02日 09:22

十五夜とは知らず
ついででたまたま寄った和菓子屋に「本日限り」とお月見団子

ノーベル賞 今年の日本授賞は2020年10月02日 13:27

ノーベル賞 今年の日本授賞は
来週から始まるノーベル賞受賞者発表。各紙の予想が出そろった。日本人に関してはもう何年も代わり映えしない。もっとも期待されているのが医学生理学の京大・森和俊教授と阪大・坂口志文教授。どちらもふさわしい業績なのだが、森さんの場合、その元になる業績がまだ受賞していない。森さんに出すと、「ゴムを発明した人に授賞してないのに、タイヤを発明した人に先に授賞するのか」みたいな事になる。物理ではそういう順番が逆という事があるが、医学はそのへんきっちり順番を守っている。坂口さんは免疫学で、免疫では2018年に出たばかりなのでもう少し先ではないかと。やはり、物理だと極低温という同じ分野ばかり続いた事があるが、医学はわりと散らしている。
 なんと言っても、医学はゲノム編集のシャルパンティエ、ダウドナという大本命がいる。
 物理ではいろいろ名前が挙がっているが、筋がいいと思うのはネオジム磁石の佐川真人さん。ただ青色LEDやリチウムイオン電池ほど社会になくてはならないものかどうかは疑問。化学では、村井眞二阪大名誉教授の業績が光っている。だが、後続の広がりがもう少し必要だろう。
 田中耕一さんのようなノーチェックのダークホースは別として、今年は厳しいかも。

大編集委員は庶民の財布が分かってない2020年10月04日 21:27

大編集委員は庶民の財布が分かってない
餃子6個650円、レバニラ定食1200円、四川タンメン1400円。早い、うまい、多いなら分かるが、この店を安いと言い切るとは。やはり大編集委員様は庶民の懐事情が分かっていない。きっと王将なんて言った事ないのだろう。本当の街中華だと餃子1皿180円なんてのもある。これが安いと感じる歌舞伎役者やお貴族様の町だからやっていけたのだろう。
 ただし、松也が食べた唐揚げ定食を見れば分かるとおり、量はむちゃくちゃ多いので、大食い人間にとってのコスパは高いが。
 それにしても、朝刊と夕刊の1面に載せて、地域面の上半分を使うのはいくら何でも好き過ぎ。

銀座街中華の終焉
http://kajiyan.asablo.jp/blog/2020/09/19/9297047

松也本人も閉店後に登場
http://kajiyan.asablo.jp/blog/2020/09/19/9297099

尾上松也、思い出の味に思わず涙…30年通い続けた中華料理屋がコロナ禍で閉店
https://encount.press/archives/92860/

ノーベル賞大本命だが3人目の予想が本筋かも ゲノム編集2020年10月05日 14:20

ノーベル賞大本命だが3人目の予想が本筋かも ゲノム編集
 ここ数年、ノーベル医学生理学賞(または化学賞)の大本命に上がっているのが、ゲノム編集技術のシャルパンティエ、ダウドナの2人。一時の山中さんのiPS細胞並みに受賞間違いなしと言われてます。今年になるか、来年になるかは分からないが、予想が当たっても少しも自慢になりません。でも、3人目の予想が意外に当たりにくいと思います。
 多くのマスメディアや予想サイトはアメリカ人のフェン・チャンを3人目に挙げてます。シャルパンティエ、ダウドナがCRISPR Cas9というゲノム編集技術を発表した翌年、これが人間の遺伝子編集にも使える事を2人よりちょっとだけ早く発表した研究者です。
 しかし、この人選には問題があります。
そこで、私の予想は、もしも医学生理学賞ならば、タイトルは「ゲノム編集技術の開発」ではなく、「細菌の防御機構の発見と解明」(Discovery and elucidation of bacterial immune system)となり、3人目はこの発見の元になったダニスコという食品会社の研究者になるのではないか。最初に見つけて報告した石野良純・九州大教授に期待する声もありますが、見つけた後、その意味を解明する仕事に関わらなかったのが厳しい。いずれにせよ、バクテリアにも我々の獲得免疫と似た感染防御機構があるという発見をした流れの中で、貢献の大きい人物が選ばれるのではないかと。
 もしも下馬評通りチャンだったら、その理由を読み込んでみるとしましょう。
ゲノム編集授賞のややこしい問題はこちら↓

ノーベル予想 ゲノム編集名目では出ない タイトルを変えてくるのでは
http://kajiyan.asablo.jp/blog/2019/10/03/9160738

ゲノム編集のノーベル受賞 3人目は? チャンをあえて外す
http://kajiyan.asablo.jp/blog/2019/10/07/9162140

こんなノーベル賞解説がほしい ゲノム編集の背景
http://kajiyan.asablo.jp/blog/2019/10/07/9162286

HCVの発見 分かりやすくて楽 ノーベル医学生理学賞2020年10月05日 18:40

これは原稿書きやすくて分かりやすくて楽で良い
日本には約200万人のC型肝炎ウイルス(HCV)感染者がいるとされ、日本人の肝臓がんの原因の7割をしめる。近年、特効薬が開発され、肝臓がんの死者は激減している、
とか勧進帳でも書ける。

ホンダに無断で良いの? NETFLIXアニメHERO MASK2020年10月06日 09:22

ホンダに無断で良いの? NETFLIXアニメHERO MASK
スタジオぴえろがオリジナルで作り、NETFLIXで配信しているアニメの最終回。違法な手段で会社を発展させ、私兵を使って口封じや証拠隠滅までしてきたCEOが、最後に単独で国外逃亡を試みる。で、使ってるのがどう見てもホンダジェット。しかも、エンジンに仕掛けられた破壊工作で火を噴き、海上に墜落死する。
 クレジットを見たが、どこにも協力とかSpecial Thanks to Honda Aircraft Companyとか書いてない。エンジンの外側にあるはずの赤いHONDAのロゴがないという事はおそらく無許可。これ良いんだろうか?
 アニメのデザイン担当、作画担当は必ずしもメカに詳しいとは限らない。リサーチャーが集めてきた資料を見てデザインしたりする。HONDAの社名ロゴはないが、ホンダジェットの動画や写真を見て、フォルムからカラーリングに至るまで丸写しにしたとしか思えない。金持ち社長が使うビジネスジェットにはいろいろなメーカーがあるが、あの特殊なデザインは特許があってホンダジェットでしかない事を知らなかったのではないか。せめて、セスナのサイテーションと混ぜるとかすればいいのに。後、色や模様を変えるとか。

ノーベル賞 この人はすごい 私以外誰も推してないけど2020年10月06日 16:31

ノーベル賞 この人はすごい 私以外誰も推してないけど  どこの予想にも出てこない、プロの研究者はともかく、科学ジャーナリズムではおそらく誰も名前を挙げてないノーベル賞候補。素粒子物理学の柳田務さんを推す。といっても、今年という事はないだろうが。  日本の業績で、自然科学系のノーベル賞は24人になる。初受賞の湯川博士から朝永、南部、小林、益川さんと5人も素粒子理論の受賞者がいる。近年は、素粒子実験の小柴さんや梶田さん、実用的な発明の青色LED、リチウムイオン電池などお家芸の素粒子理論はやや影が薄い。  そんな中、柳田さんのシーソー機構はすごい。説明は難しいというか、よく分からない。  さて、現代の物理学の基本(標準理論)では、この宇宙のすべての物質は12種類の基本粒子でできているとしている。電子、クオーク、ニュートリノなどだ。その中で、ニュートリノだけ奇妙なのだ。我々の体などの元になる原子は電子、アップクオーク、ダウンクオーク、電子ニュートリノの4種類からできていて、これら4個の基本粒子を第1世代という。これら2つのクオークの重さは電子の5倍、9倍ぐらいなのだが、ニュートリノの重さだけ電子の何百万分の1以下。まだ、正式には重さが決まっていないが、これまでの観測結果から重さの上限は電子の200万分の1以下。なぜニュートリノだけがこんなに違うのか。晩年の南部陽一郎博士もテーマにしていた。  シーソー機構では、まだ見つかっていない非常に重いニュートリノがあると仮定する。このニュートリノが重いほど今見つかっているニュートリノが軽くなる。一方が上がるほどもう片方が下がる仕組みなので、シーソー機構、シーソー理論などと名付けた。これだけだと大したことがないように見えるが、実は、現代の物質の究極に挑む素粒子理論が抱える根幹の問題に関わっている。
 どこの予想にも出てこない、プロの研究者はともかく、科学ジャーナリズムではおそらく誰も名前を挙げてないノーベル賞候補。素粒子物理学の柳田務さんを推す。といっても、今年という事はないだろうが。
 日本の業績で、自然科学系のノーベル賞は24人になる。初受賞の湯川博士から朝永、南部、小林、益川さんと5人も素粒子理論の受賞者がいる。近年は、素粒子実験の小柴さんや梶田さん、実用的な発明の青色LED、リチウムイオン電池などが続き、お家芸の素粒子理論はやや影が薄い。
 そんな中、柳田さんのシーソー機構はすごい。説明は難しいというか、よく分からない。
 さて、現代の物理学の基本(標準理論)では、この宇宙のすべての物質は12種類の基本粒子でできているとしている。電子、クオーク、ニュートリノなどだ。その中で、ニュートリノだけ奇妙なのだ。我々の体などの元になる原子は電子、アップクオーク、ダウンクオーク、電子ニュートリノの4種類からできていて、これら4個の基本粒子を第1世代という。これら2つのクオークの重さは電子の5倍、9倍ぐらいなのだが、ニュートリノの重さだけ電子の何百万分の1以下。まだ、正式には重さが決まっていないが、これまでの観測結果から重さの上限は電子の200万分の1以下。なぜニュートリノだけがこんなに違うのか。晩年の南部陽一郎博士もテーマにしていた。
 シーソー機構では、まだ見つかっていない非常に重いニュートリノがあると仮定する。このニュートリノが重いほど今見つかっているニュートリノが軽くなる。一方が上がるほどもう片方が下がる仕組みなので、シーソー機構、シーソー理論などと名付けた。これだけだと大したことがないように見えるが、実は、現代の物質の究極に挑む素粒子理論が抱える根幹の問題に関わっている。
 ノーベル賞に届くにはもっと実験的裏付けが必要だが、アイデアとしてのインパクトが十分ある。道しるべになる業績。とりあえず、プロの研究者でなくても推薦できる賞に推しておいたのたが。

本当ならホーキングの共同ノーベル賞?2020年10月06日 19:13

本当ならホーキングの共同ノーベル賞?
物理学賞はブラックホールのペンローズか。本当ならホーキングも取っていいのでは。
今年は一番解説が面倒な物性物理から出ると言われてたが。観測と理論の違いがあるが、宇宙が2年連続とは。記事を書く人間は分かりやすくて楽でいい。ブラックホールの崩壊の観測でも少し前に出ているし、物理は選考委員の好みに偏るのか似た分野が続く事がある。
 後の2人は、クエーサー(超遠方銀河の中心核)には超巨大ブラックホールがあると観測結果から言った人たちだね。

ノーベル化学賞 ゲノム編集なら3人目はチェンではないだろう2020年10月07日 10:45

ノーベル化学 ゲノム編集なら3人目はチェンではないだろう
 ノーベル賞の大本命と何年も前から言われているゲノム編集技術「CRISPR Cas9」の生みの親、シャルパンティエとダウドナ。医学生理学だけでなく、化学賞でも有力視されている。ほとんどの新聞、科学雑誌、ネットの予想屋は、3人目は、アメリカ人のフェン・チャンを挙げている。シャルパンティエ、ダウドナがゲノム編集技術を発表した翌年、これが人間の遺伝子編集にも使える事を2人よりちょっとだけ早く発表した。
 確かに化学賞はそういう応用の人にも授賞する。だが、誰が最初にアイデアを考えたかというオリジナリティを非常に重視する点は物理や医学と同じ。シャルパンティエ、ダウドナのゲノム編集技術は第3世代で、その基本的アイデアは第1世代と同じ。第1、第2世代より簡単・便利だから爆発的に広まった。だから、シャルパンティエ、ダウドナと共同受賞するのはチャンではなく、第1世代のゲノム編集技術を開発したSrinivasan Chandrasegaranになるだろう。もし、予想が外れたら、なぜチャンなのか、ノーベル委員会の背景説明をじっくり読みたい。

人事で脅し法を曲げるが本質 学問の自由の問題ではない2020年10月07日 18:03

人事で脅し法を曲げるが本質 学問の自由の問題ではない
「視点 学問の自由と相いれぬ政治介入」
https://digital.asahi.com/articles/ASNB57J43NB5UTIL04C.html
 論点が長~い接ぎ木的で、結局どう学問の自由に関わってくるのか実に分かりにくい主張だ。
 学術会議の6人任命拒否問題は、とても広い間接的な意味では学問の自由への侵害だが、学問の自由を旗印にすると問題の本質がぼやける。強いて言えば、言論・思想の自由への蹂躙の方が近い。要点は、人事で恫喝して法のねじ曲げに従わせるという官僚に用いてきた手法を科学者にも広げたという事。
「学術会議に入れなくたって学問や研究は自由にできる」、「特別公務員なんだから内閣に任命権がある」という論理は基本的には間違ってないだろう。
問題は、「任命する、しないの判断基準が国民に対して公にされていない事」と、業績、人格などに瑕疵のない6人が外され、どう見ても「その理由が政権に都合の悪い学説、意見を唱えて政権にとって目障りであり、政策推進の邪魔をされたから人事で報復した事」。
財務省の改ざん事件など内閣府が役人を人事権で威圧して黙らせるという手法を官房長官時代からやってきたが、この霞が関で「成功」した手法を今度は科学者にも使う事にしたわけだ。科学者を黙らせたり、都合のいい法解釈をさせたり、科学的事実を無視して政策にお墨付きを与えさせたり、利用しようと。
これは学問の自由とは違う話だ。有名な科学者で、研究や論文に書く事は科学的に厳密に、つまり、自由にやっているのに、一般人に説明する時や政府に意見を聞かれた時は自分や政府に都合のいいチョー適当な事を言っている人だっている。
 最近、全国一斉休校は専門家会議の見解に基づくと責任を押しつけようとして失敗したのがばれた。専門家たちからの一斉休校反対意見続出で押しつけに失敗したのがばれるから議事録をつくりたくなかったんだろう。こういう時も四の五の言わせず、言いなりにさせたいわけだ。
 学術会議人事は科学者への脅しのネタとしては弱いが、科学研究費獲得などで嫌がらせを受けるのではないかといった実害の大きい恐怖を植え付ける効果がある。つまり、黙って研究に打ち込んでいる限り、学問の自由は大いに保証するが、政策に異を唱える発信や、都合の良いお墨付き要求を拒絶したら、報復するぞと。
 ただし、そういう理由だとは表では絶対に認めず、「分かってるんだろうな」と相手に脅しだと理解させる。ヤクザと同じやり口だ。
 だから、ジャーナリズムの使命としては、それを会見で言わせるか、裏で証拠の紙を入手するか。勝手に言ってはいけない事を言う萩生田大臣と違って、加藤官房長官は賢いから会見でワナにかかって口を滑らせる事はないだろうが、それにしても記者の質問が下手すぎる。