オフレコは先に言え2020年01月27日 13:10

怒りのポンペオ氏、取材中止 ウクライナ疑惑問われ、記者に「場所分かるか」
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14341751.html?iref=pc_ss_date
>一連のやり取りで、オフレコであることは合意していなかったという。
> NPRの報道を受けて、ポンペオ氏は25日に異例の声明を発表。「ケリー記者は2回ウソをついた。最初はインタビューを設定したとき。そして、インタビュー後の会話はオフレコだという合意をしたときだ」とし、報道内容は否定しなかった。

 「権力と陰謀・大統領の密室」(WASHINGTON BEHIND CLOSED DOORS)というアメリカのテレビドラマがある。当時、ウオーターゲート事件で辞任したばかりのニクソン大統領をモデルにしたもの。フィクションの形を取っているとはいえ、かなり生々しい史実を再現している。
 その中に、強く印象に残るこんなシーンがあった。ホワイトハウス番の記者がバーで飲んでいると、大統領にプライドを傷つけられるようなひどい事を言われてやけになった若い補佐官がやってくる。おそらく、記者やホワイトハウスの職員が常連のバーなのだろう。補佐官はさらにやけ酒をあおりながら、その顔見知りの記者に日頃の不満をぶちまける。この前、美談として宣伝した大統領と少女の心温まるエピソードも本当は彼らスタッフが作ったヤラセだったとバラしてしまう。で、話した後、「○○(ファーストネーム)、今のはもちろんオフレコだよ」「おいおい、△△(ファーストネーム)、オフレコは先に言うのがルールだろう」「これを記事にするって言うのか!?」「もちろん」「僕を破滅させる気かっ!」
 で、翌日の朝刊にデカデカと大統領のヤラセ暴露が載る。
このドラマを見て幼心に得た教訓。

1)オフレコにしたい話をする時は、話をする前に「これはオフレコだよ」と断らなければならない。
2)たとえ、バーでいっしょに酒を飲み、ファーストネームで呼び合うような仲だからと言って、記者は政権に忖度したり、相手に同情したりして、政府のスキャンダルの特ダネを書くのをやめるなんて事はない。

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