愛人を女優にしたんだ感覚2019年11月18日 12:06

 「桜を見る会」問題の何が悪いんだ?
大の大人なのに、こんな事を言ってるのが何人もいる事に衝撃を受ける。
中高で政経・公民の授業まったく聞いてなかったのかと問い詰めたい。
公選法違反などについて丁寧に教えてあげたが、それは略。
「それは分かったけど、そんな事はまあ別にいいじゃないか」
 公選法違反はそんな事ではない。
「これまでの首相や欧米の首相なら辞めてます」

 以前、これとは別のスキャンダルについて、お笑い芸人のコメンテーターがやはり「何が悪いのか分からない」と言っていた。
 何故分からないのか。
昔、映画会社新東宝の社長が自分の愛人を映画の主役級に何度も強引にねじ込む事が非難された。その社長の記者会見で、「記事に女優を妾にしたと書かれているが、これは間違いだ。女優を妾にしたのではない。妾を女優にしたんだ」と言い放ったそうだ。
 タレントたちが「何が悪いのか分からない」のはまさにこの感覚だろう。
彼らの生きてきた世界では、プロデューサーの愛人だったらいい役がもらえるのは当たり前なのだ。ましてや、首相の身内や親友や後援者だったら、国や政府、高級官僚からいろいろ特別な扱いをしてもらえるのは当然で、何が悪いのか分からないのだ。
 先々週、重盛さと美がダウンタウンの番組で「芸能界で生き抜いていくためには、エロい人にも悪い人にも好かれなきゃならない」と発言し、周りが「そんな事ない」と必死に打ち消していた。そのあわてぶりがむしろ「そうなんだろうな」と印象づけた。
 こういう芸能界の非常識な慣行に疑問を覚えないタレントを一般社会の事件に対するコメンテーターやキャスターとして使うのはどうかと思う。さらに困った事は一般社会に生きている人間まで、金持ち、有力者、有名人が行政から特別扱いを受ける事が間違っていると思わなくなってきている事だ。

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