不愉快だぞ、NHK!(3) 旬の意味も知らずに食の番組作ってるのか? ― 2018-11-262018年11月27日 00:10

 NHKのアニメ「英国一家、日本を食べる」の寿司の回の続き。前回、紹介した「江戸前LOVE」と連呼するラップ調の歌。そのタイトルは番組の原題と同じ「Sushi & Beyond」。それにはこんな歌詞もあった。

「旬のネタはいつも高騰」

 これ、まるっきり逆。旬というのは最盛期を意味する「盛り」とほぼ同義。魚介類や農作物がたくさん取れてもっともおいしく、もっとも安い時期をいう。ただし、ものによっては収穫の多い時期と一番おいしい時期が違う例外もある。
 また、初物好きの江戸っ子が、味はまだそれほどよくない初鰹を先を争って買うために高騰したなんてのもある。この場合は、盛りに対し、はしりという。はしりも含めて旬とみなす場合もある。
 従って、「旬のネタは安いことが多いが、例外的に高くなってるものもある」が正しい。「いつも高騰」は明らかな間違いだ。
 これがラッパーがコンサートで歌ってるなら目くじらを立てるようなことではない。しかし、日本の食文化を紹介する番組でこんな歌詞を平然と流すのはどうかしている。チェックして変えさせるべきだ。そもそもスタッフ自体、旬の意味を知らないから間違いに気づかなかったのだろう。

不愉快だぞ、NHK!(4) AIを擬人化するな2018年11月27日 23:09

 Nスペなどは羽生竜王なんかを狂言回しにAI特集をしたりするわけだけど、非常によくない。将棋AIや囲碁AIがあたかも思考力を持っているかのような取り上げ方をしている。AIが何かを考えて、人間と対戦しているという世の中の誤解を助長しているのだ。
 経済学者なんかも「いずれAIが人間の仕事を奪う」的なオチのコメントを誘導されるそうだ。そういう風に話を持っていかなければ視聴率を稼げないと、率先してそういう番組作りをするのがNHKだという。いや、NHKを視聴率を稼ごうとするな。
 民放や雑誌が視聴率ほしさ、売り上げ部数を伸ばしたいがために科学的にひどい番組づくりや適当な特集を組むのはよくないし、しょうもないが、不愉快だ、むかつくまではいかない。しかし、NHKだと許せない気持ちになる。
 NHKは国民から強制的に集めた受信料が潤沢で、民放やそのほかマスコミ、雑誌では信じられないような多額の制作費を使える。だいたい、0の数が2つぐらい違う。目先の人気や視聴率稼ぎを気にせず、後世になっていい作品だと評価されるような良質な番組をつくれるし、つくるべきなのだ。
 テレビ局は番組別に、ニュース番組を扱う報道班、お笑い番組やワイドショーを扱うバラエティ班、フィクションをつくるドラマ班の3つにだいたい分かれる。で、NHKのバラエティ班にあたるNスペやクロ現なんかがひどい。民放も同じだが、スタッフが外に対して横暴。テレビだと言えばどんなムチャも通ると思い込んでいるのがありあり。