ノーベル賞報道のウソ(1) ― 2026年10月22日 17:56
この「盗まれたノーベル賞」の記事で、一番書きたかったのは、実は最後のサリドマイドに関する科学的に間違った言説だ。
今回も、「サリドマイドと呼ばれる薬害がございまして、その時も右手型の分子と左手型の分子が、生体内で異なる働きをするということが分かっていなかったために、このような薬害が起こったということがあります」という識者のコメント流していたテレビがあった。
睡眠薬として発売されたサリドマイドは1960年代に全世界で手足などに重い障害を持つ子どもが生まれる薬害を起こし、承認が取り消された。
その後、血液のがんやハンセン病、体中に潰瘍ができる難病などの特効薬になるとわかる。厳しい管理の下、1990年代から2000年代に再承認や初承認された。
右手系と左手系のつくり分け技術(有機不斉合成)がノーベル賞などで注目を浴びるたびに流されるウソ。「サリドマイドは右手系にのみ薬効があり、左手系にのみ副作用があるので、1960年代の発売当時、今のようなつくり分け技術があればサリドマイド薬害の被害は起きなかった」という言説だ。
右手系と左手系で体への作用が違うというのはいかにもありそうな話。しかし、それなら今の技術でつくり分けるのは簡単だから純粋な一方だけを販売すればいい。ところが、今でも普通につくって混合物のまま売られている。そしても、今でも被害が起きている。
サリドマイドは右手系と左手系が容易に入れ替わる。そのため、純粋に一方だけを飲んでも体内で数時間で両方の混合物になってしまうことが人体実験で確かめられている。
つくり分けても無駄だからしないし、つくり分けでも安全ではない。
「サリドマイドは今の技術で右手系だけを使えば安全だ」と誤解させるような記事は1行たりとも発信してはいけないと思うが、いまだになくならない。
https://dot.asahi.com/articles/-/295687
https://news.yahoo.co.jp/articles/7ddaf2434f90a471caca2b89ea1a98114428b0a6
今回も、「サリドマイドと呼ばれる薬害がございまして、その時も右手型の分子と左手型の分子が、生体内で異なる働きをするということが分かっていなかったために、このような薬害が起こったということがあります」という識者のコメント流していたテレビがあった。
睡眠薬として発売されたサリドマイドは1960年代に全世界で手足などに重い障害を持つ子どもが生まれる薬害を起こし、承認が取り消された。
その後、血液のがんやハンセン病、体中に潰瘍ができる難病などの特効薬になるとわかる。厳しい管理の下、1990年代から2000年代に再承認や初承認された。
右手系と左手系のつくり分け技術(有機不斉合成)がノーベル賞などで注目を浴びるたびに流されるウソ。「サリドマイドは右手系にのみ薬効があり、左手系にのみ副作用があるので、1960年代の発売当時、今のようなつくり分け技術があればサリドマイド薬害の被害は起きなかった」という言説だ。
右手系と左手系で体への作用が違うというのはいかにもありそうな話。しかし、それなら今の技術でつくり分けるのは簡単だから純粋な一方だけを販売すればいい。ところが、今でも普通につくって混合物のまま売られている。そしても、今でも被害が起きている。
サリドマイドは右手系と左手系が容易に入れ替わる。そのため、純粋に一方だけを飲んでも体内で数時間で両方の混合物になってしまうことが人体実験で確かめられている。
つくり分けても無駄だからしないし、つくり分けでも安全ではない。
「サリドマイドは今の技術で右手系だけを使えば安全だ」と誤解させるような記事は1行たりとも発信してはいけないと思うが、いまだになくならない。
https://dot.asahi.com/articles/-/295687
https://news.yahoo.co.jp/articles/7ddaf2434f90a471caca2b89ea1a98114428b0a6

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