凄まじい反響だった「宝くじの高額当選確率 バラは連番の2.5倍」(2)私の解説以前、ネットには確率は同じと書かれていた2018年11月19日 20:57

 前回、「バラの方が高額当選確率2.5倍というのを初めて指摘したのは8年前の私だ」と書きました。しつこいようですが、その私の2010年11月より前に指摘したものがあるという情報をお持ちの方、ぜひ、お知らせください。
 それを書くより数カ月前のある日、ある質問サイトを見ていたら、「連番とバラで高額当選確率はどちらが高いか」という質問があった。で、その回答の中に「どちらでも確率は同じです」という間違った答えを書いている人がたくさんいた。
 また、確率が違うと書いてる人もどれぐらい違うのかは書いてない。つまり、まともな回答は一つもなかった。
 それが、8年前にこのことを書こうと思った動機だ。
書く時の常套手段だが、そのことに詳しい専門家を見つけ、その人に話を聞いて書く。ところが、いろいろな本やネットなどでいくら探しても連番とバラの高額当選確率について書いたり、言ったりしている専門家がいない。
 そこで、方針変更。まず、自分で答えを出し、その答えが正しいかどうか専門家に検証してもらうという方法を取ることに。
 さて、いきなり年末ジャンボ宝くじで計算するのはあまり賢くない。年末ジャンボは、当時で、100組×10万通り=1000万種類の番号がある。いまは200組に倍増したので、なんと2000万種類。
 こういう時、科学する心は、最小のモデルをつくって答えを出し、後で数をデカくして確かめるというのが割と定番だ。
 そこで、私が1枚100円で、0-99の100枚の宝くじという例を考えた。総額1万円。1等は5000円、前賞、後賞は1500円ずつ。
 さて、連番かバラで10枚買ってみよう。
連番は50~59の10枚。バラは9の倍数(9、18、27、・・・、90)で10枚とした。
 1等の抽選をする。
 連番の場合。もし、1等が51から58までになれば、連番君が1等前後賞総取りで8000円の賞金。その確率は8/100=0.08。1等が50か59なら1等と前か後どちらかの2賞独り占めで、6500円の賞金。確率は2/100=0.02。1等が49か60なら前、後どちらかで、1500円の賞金。確率は同じく0.02。どれかしらに当たる確率は、これら三つの和で、0.12になる。
 バラの場合。1等が9の倍数なら1等あたり。5000円の賞金。確率は10/100=0.1。1等が9の倍数より1多い時(10、19、28など)、前賞あたりで1500円の賞金。確率は同じく0.1。1等が9の倍数より1少ない時も同様で、2000円の賞金、確率0.1。
 バラの場合、絶対、1等と前後賞は重ね取りできないので、どれかしら当たる確率はこれら三つの和で0.3。
 連番の0.12のちょうど2.5倍の確率だ。
9の倍数でなくても、5の倍数でも7の倍数でも変わらない。11、13、15、17、19・・・みたいな複数の賞が重なる可能性のある買い方でない限り、バラがどれかにあたる確率は0.3だ。
 連番は賞を独占して大もうけできる可能性があるが、どれかにひっかかる確率は低い。バラは総取りや二重取りは絶対できないがどれかに当たる確率は連番よりいい。
 幼い日の科学する心が予想した通り、損得のバランスが取れているのだ。
 これを確率の用語では期待値が同じと言う。期待値とは買った額に対して、確率的にいくら戻ってくると期待できるかという値だ。このミニくじでは1枚100円で期待値は80円、10枚1000円なら800円。すべて買い占めた時、1万円の購入額に対して、もらえる賞金総額は8000円で、この比率0.8を還元率や払い戻し率という。期待値は買った額に還元率をかけた額になり、どんな買い方をしても同じなのだ。

さて、(3)では、いよいよこれを実際の年末ジャンボにあてはめてみる。
凄まじい反響だった「宝くじの高額当選確率 バラは連番の2.5倍」(3)年末ジャンボに当てはめると
https://kajiyan.asablo.jp/blog/2018/11/19/9000881

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