お茶大で1コマ,コロナの話をしてきた2021年11月21日 12:20

お茶大で1コマ,コロナの話をしてきた
 お茶大の教授をしている知人から、環境研の研究者や他大学の教授などをゲスト講師にする寄附講座「環境問題と社会」で、「科学ジャーナリズムから見た新型コロナ現象」というような講義をしてほしいと頼まれ、行ってきた。当然事前の社内許可はとってある。後輩たちに「どうして頼まれたんですか?」と。失礼な。なんか私なんぞに頼む奴がどうかしてるかのようなニュアンスが。内では困ったチャンだがこれでも意外に外面はいいのだ。
 その日がちょうどお茶大のリモート講義期間限定解除の初日で、私は午前中の2限目。リモートしか受けたことのない1年とかもいるのに、「大学に入って初めての対面授業が教育のプロでなくていいんだろうか」とも思うが。
 以下のような超詰め込み内容を80分ほどの超速で話した。
重症化の原因「サイトカインストーム症候群」は「やさしい怪獣よりウルトラマンやウルトラ警備隊の破壊行為による街の被害の方が大きい円谷特撮状態」という十八番ネタは、zoomで見ていた感染研の研究者(おそらく年が近い)のツボにははまったのだが、19、20の女性には全くささらなかった。
<過去の経験を分析し、学ぶことはもちろん重要だが、日本の政治家は 「学ぶ」「教訓にする」を誰かが過去にやったことをマネすることだと思っているきらいがある>というマジメな話には共感してもらえたが。
 大学で講義なんて言うと、内容以前に、「どうやって眠くならないような話題を挟むか」、「飲み会での話題に出来るような話が聞けてちょっと得したなとか思わせたい」などと考えるものだが、流通大教授のゲスト講義の様子なんかを見ると難しい話をマジメに聞きたいようだ。私を含めた大学生のイメージと違い、つかみのギャグもノートにメモしそうな雰囲気。自己紹介代わりに「味の東西対決」の過去記事などをちらっと見せたのですが、「この記事で卵焼きの味でけんかしていたカップルというのは、横浜出身の先輩と姫路出身のみなさんの先輩です」とか言おうかと思ったが、何を言っても絶対にスベリそうでやめた。

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閑話 科学記者とは
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8 こんな見出しをつければバズルのに
9 唯一の教訓は「新型コロナから何も学ぼうとするな」 - 誰かが過去にやったことをマネしようとするのが過ちの元