無症状感染予防94%は怪しいのでは2021年03月13日 09:18

>>米ファイザーと独ビオンテックは11日、イスラエルで得られた新型コロナウイルスワクチンの実環境データで、無症状感染に対し94%の予防効果が示されたと発表した。
 ファイザーはデータの人数などを明らかにしてないそうだ。2/24付のNEJMの論文だと、時期は今回の発表と違うが、約2カ月間にワクチンを接種した約60万人と、プロフィールをなるべく一致させた未接種者をほぼ同人数集め比較している。しかし、感染はいつ起きるか分からない。120万人をしょっちゅうPCRにかけて感染したかどうか確かめるなんてやり方は不可能。私の英語力の問題かもしれないけど、どうやら、全数調査ではなく、期間中にPCRを受けた人だけを対象にしていると読める。感染予防の有効率は、初回接種後14日目から20日目までで46%、初回投与後21日目から27日目までで60%、2回目の接種から7日後からで92%となっている。
 確かに、グラフを見ると、ワクチン接種から35日以降41日までの感染者はワクチン接種群で4人、非接種群で47人だから、有効率は大体92%ぐらいになる。しかし、数が少なすぎる。また、臨床試験のような無作為に選んだ被験者ではない。しかも、PCR検査を受けてない人がどうなのか分からない。なので、ちょっと怪しいかなと。ファイザーの今回の発表もこれとそんなにやり方は違わないだろう。まあ、ある程度感染予防効果があることは間違いないんだろうけど。
◆ファイザーワクチン、コロナ無症状感染に94%有効 イスラエルデータ
https://jp.reuters.com/article/health-coronavirus-pfizer-israel-idJPKBN2B32MC

なぜ武漢ウイルスと呼んではダメなのか 英国型、南ア型も科学を知らないド素人2021年03月13日 18:25

 「新型コロナウイルスの変異を英国型、ブラジル型などと呼ぶのに、最初に発生した国の名前はなぜつかないのか」。こんな質問を受ける。こういう人は麻生大臣と同じで中国を差別したいだけなのかもしれないが。
 2015年にWHOの声明が出ている。その中で、福田敬二事務局長補は、「新興ヒト感染症に対する豚インフルエンザ、中東呼吸器症候群といった名称は特定の集団に汚名を着せることで、特定の宗教や民族に対する反発や動物の不要な殺処分を招くなどの悪影響を及ぼす」と述べている。そのため、地名、人名、動物や食品名、文化、職業に関する用語などを避けるべき命名としている。
 英国型、ブラジル型、南アフリカ型などは、新興感染症名ではなく、株の名前だからいいだろうという言い逃れもできるのかもしれない。が、そもそも変異株は「型」ではない。変異株を英国型などと呼ぶのは医学・科学が分かっていないド素人。そういう勝手な呼称の方が分かりやすいので、正式名より一般に定着してしまう恐れがある。
 英国型、ブラジル型などが蔓延しているのは厚労省のせいかと思って、サイトを検索してみたが、「英国において報告された変異した新型コロナウイルス感染症(変異株) 」といった表現を使って避けていて、英国型などの表記は見つからない。厚労省は統計的に全く意味のない疫学調査をしたりするが、意外に科学が分かってるのかもしれない。
 そういえば、変異種、変異型などは淘汰され、ようやくメディアも変異株に統一されてきた。
◆変異種 変異型 変異株 同じ事に違う言葉を使うな
https://kajiyan.asablo.jp/blog/2020/12/29/9331669