ワクチンのガワを明らかにして ショックの原因かもというなら2021年01月09日 10:42

 にわかに脚光を浴びているmRNAワクチン。
この技術の肝は、体内では不安定ですぐ分解されてしまうRNAを細胞内部までどうやって無事送り届けるかのドラッグ・デリバリー・システム(DDS)にある。
カタリン・カリコ博士のノーベル賞級の業績もこの辺が密接に関わっている。基本は、脂質ナノ粒子(LNP)で包むか、ポリマー粒子で包むかだそうだ。
 この記事によると、カリコたちが開発したのは脂質の方だが、接種されているビオンテックのワクチンでは、ショックの原因はポリエチレングリコール(水と混じりやすいポリマー)ではないかと言ってる。脂質からポリマーに変えたのか、脂質とポリマーの複合的な粒子なのか、よく分からない。mRNAを何で包んでいるのかはmRNA医薬の成功を左右するノウハウだから企業秘密にしたいのは理解できる。しかし、ビオンテック、ファイザーのmRNAワクチン接種が始まった当初の報告では、通常のワクチンに比べ、ショックの頻度がかなり高いそうだ。どういう物質でどう包んでいるのか詳しく明らかにしてほしいものだ。

◆コロナワクチン画期的貢献のカリコはノーベル賞当確か 英雄視はまだ怖い
http://kajiyan.asablo.jp/blog/2020/12/26/9330638

◆続・コロナの革命的ワクチンを導いた女性移民研究者
>>さらに2013年、ワイスマン研究室のノーベルト・パーディ(Norbert Pardi)博士と共同研究で、脂質ナノ粒子(lipid nanoparticle, LNP)でmRNAを包んでマウスに注入すると、ごく少量のmRNAで効果的なたんぱく質合成が可能となることが分かり、ここにいたってmRNA導入による治療法が技術的に実現可能なことを確信した。
https://webronza.asahi.com/science/articles/2020122200005.html?page=2

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