コロナPCR検査法の聖典に欠陥多数の指摘 論文撤回要求2020年12月11日 16:10

コロナPCR検査法の聖典に欠陥多数の指摘 論文撤回要求
 駅前格安PCR検査が申し込み殺到の大人気だ。現在、世界に広まっている新型コロナウイルスのPCR検査法の標準手順や判定基準は、欧州疾病対策センター(ECDC)のEurosurveillanceに載った報告論文が標準になっているそうだ。ところが、この緊急掲載されたとみられる論文に数多くの科学的な欠陥があるというリポートがドイツの科学者から出て、論文の撤回を求められているという。
 この論文の方法だと、プライマーの条件設定に問題があって、新型コロナウイルスと無関係な遺伝子まで増幅されてしまい、結果、偽陽性が続出する恐れがあるなどだ。
 もっともらしい感じがする部分もあるが、国立感染研ぐらいのレベルであれば長年の経験からこの基本レシピを改良してより確実な方法でやれるんじゃないかと思う。装置はあるけど、知識と技術が未熟な施設で論文通りにやったら、偽陽性だらけになってしまう事はあるかもしれない。指摘をしているInternational Consortium of Scientists in Life Sciencesという科学者の組織がどういうものかもよく分からないが。
 そんな事より新型コロナウイルスのPCR検査法にそんなバイブルみたいな唯一無二の論文があるという事を始めて知った。
 他にも、受理から掲載まで早すぎ、内容の審査を全くしていないのではないかという指摘、論文著者の一部は編集部員を兼ねており、利益相反があるという指摘などもある。ただ、「ちょっとあれかな」という指摘もある。ウイルス遺伝子の断片のみを検出する方法で、ウイルス遺伝子全体を捕まえる方法になってない事や遺伝子が検出された場合に本当に新型コロナウイルスのものだと判定できるかどうかの検証ができてないとの事。ざっくり言えば、RNAの断片が存在しても本当に生きたウイルスがいる証拠にならないって意味だろう。それはそうかもしれないが、たまたま口の中や鼻の中に、ウイルスのRNAの断片が入っていただけで、実際には感染していないという事がそんな起きるのかどうか。むき出しのRNAの寿命はそんなに長くない。

https://www.eurosurveillance.org/content/10.2807/1560-7917.ES.2020.25.3.2000045

◆格安の民間PCR検査に予約殺到 その「陰性」過信禁物
https://digital.asahi.com/articles/ASNDB33QJND9UTIL04Z.html