新型ワクチンの利点 接種後の感染有無分かる 大量殺戮を避けられるかも2020年12月02日 13:51

新型ワクチンの利点 接種後の感染有無分かる 大量殺戮を避けられるかも
口蹄疫や豚コレラが発生すると、大量の牛や豚が殺処分される。これらの病気はワクチンで予防できるのに何故こんな事をするのか。ワクチンを打つと、ウイルスに感染した牛や豚と区別が付かなくなってしまう。すると、清浄国(ウイルスがいない国)から外され、輸出ができなくなってしまうのだ。
 これは人間でも同じで、はしかや風疹の抗体があるかどうか血液を調べればこれらの病気にかかった事があるかどうか分かったのだが、ワクチンを打っている人はその後に感染しても分からない。はしかや風疹のワクチンは弱毒化したウイルスそのものを使う生ワクチンだから、実際の病気でウイルスに感染してできる抗体と区別がつけられないのだ。
 ファイザーやモデルナが作っているmRNAなどの新技術ワクチンは、ワクチンでできた抗体と実際の新型コロナウイルス感染でできた抗体を区別できるのが利点。これらのワクチンは新型コロナウイルスの王冠のギザギザ部分(スパイク糖たんぱくと言う)だけをつくる遺伝子だ。ワクチンを打つと、体の中でコロナのギザギザたんぱくが作られ、このたんぱくに対する抗体だけができる。その後に、ウイルスに感染すると、ワクチンでは作られないウイルスたんぱくも入ってくるので、ワクチン接種では作られない抗体もできる。ワクチンを打った後、定期的に血液を検査して、ワクチンではできない抗体が陰性から陽性になれば、その検査と検査の間に新型コロナウイルスに感染したと推定できる。
 旧技術のワクチンでも、ウイルスを壊してウイルスの部品を使う不活化ワクチンなら、特定のウイルスたんぱく質だけを精製して使えば同じ事ができるが、最初から特定のたんぱく質しか生じない新技術の方が確実だろう。

NiziU世論調査ネットで募集するような物 厚労省の抗体保有率調査2020年12月04日 18:44

NiziU世論調査ネットで募集するような物 厚労省の抗体保有率調査
「NiziUについて世論調査します」とネットで募集をかけ、集まってきた人に質問。その結果、国民の99.9%はNiziUを知っていて、95%がNiziUに興味があり、90%がNiziUを好き。いやいや、「NiziUって何?」「興味ないよ」という人は応募しないだろう。
 これと同レベルの事を厚労省は新型コロナウイルスの抗体保有率調査でやろうとしている。厚労省に協力して、東京都が第2回、都民の新型コロナウイルス抗体保有率調査をする。6月の1回目は無作為抽出。都が持っている住民基本台帳から参加者をランダムに選び、協力を求めた。ところが、今回は都のサイトで、参加者募集。応募者多数の場合は抽選にするという。これでは統計的に全く意味がない。無作為抽出にしないと都内でどれぐらい市中感染が起きているか、都民全体の感染率を推定できないのだ。
 募集について都の担当に問い合わせてみた。
前回の無作為抽出は3区だったが、今回は都内全域でやりたいので、とのこと。「3区ならできたけど、全域で住民台帳を元にやるのはマンパワー的に無理という事ですか」と聞いたら、「そうですね」。「それだと、6月の調査と比較できないですよね」。「集まった中から、偏りのないように選びます」「それは年齢構成とかのことでしょう。都のPCR、抗原検査の陽性率と同じで、身に覚えのある人が集まってくるから実際の感染率より高めに出てしまうでしょう」「そうですね」
 厚労省も似たようなスタンス。統計学者か誰か知らないが、応募してきた人でも、多数の中から年齢、性別、地域などが偏らないように抽選すれば大丈夫というウソを教えているようだ。あるいは、厚労省や都が勝手にそう思い込んでいるのか。
 例えば、前回0.1%だった東京都の抗体保有率が6.5%と出た場合、「半年で感染者65倍に増加」というしょうもない数字が一人歩きし、新聞が「募集方式では高めに出るので比較できない」といくら正確に書いても、ワイドショーやネットメディアの喧噪にかき消される未来が目に浮かぶ。

命より本2020年12月10日 14:13

命より本
肺結核は、石川啄木がかかった当時、体力を温存する療養ぐらいしか対処法がなかった。上司の学芸部長が「何かいい物を食べて栄養をつけさせよう」と部内でカンパを募り、結構な額を渡したが、啄木はそれを全部、本代に使ってしまったそうだ。もらった金を何に使おうが自由だが、部長は「啄木らしい」と呆れ、苦笑いしたとか。私の祖父が曽祖父から「嫁にピアノを買いなさい」と渡された大金を黙って全額本につぎ込んだ事も以前に書いた。それぐらい本は貴重で、何としても手に入れたい物だった。
 そのことを思い出させてくれる「本好きの下克上」。主人公は盗まれた本を取り戻した時、見た目や重さだけででなく、においで本物と確信するほどの本マニア。これほど紙の本への渇望を描いた小説が、最初はネットの小説投稿サイトで連載されたというのが皮肉。私は今年の夏ごろに本で読み始め、既刊23冊を一月もかからず読み終わり、続きが気になって、残りをネットで最後まで読んでしまった。それでも新刊が出ると買ってまた読む。
◆本は貴重だった 慈悲の心が搾取の構造生む
http://kajiyan.asablo.jp/blog/2020/09/10/9294069

コロナPCR検査法の聖典に欠陥多数の指摘 論文撤回要求2020年12月11日 16:10

コロナPCR検査法の聖典に欠陥多数の指摘 論文撤回要求
 駅前格安PCR検査が申し込み殺到の大人気だ。現在、世界に広まっている新型コロナウイルスのPCR検査法の標準手順や判定基準は、欧州疾病対策センター(ECDC)のEurosurveillanceに載った報告論文が標準になっているそうだ。ところが、この緊急掲載されたとみられる論文に数多くの科学的な欠陥があるというリポートがドイツの科学者から出て、論文の撤回を求められているという。
 この論文の方法だと、プライマーの条件設定に問題があって、新型コロナウイルスと無関係な遺伝子まで増幅されてしまい、結果、偽陽性が続出する恐れがあるなどだ。
 もっともらしい感じがする部分もあるが、国立感染研ぐらいのレベルであれば長年の経験からこの基本レシピを改良してより確実な方法でやれるんじゃないかと思う。装置はあるけど、知識と技術が未熟な施設で論文通りにやったら、偽陽性だらけになってしまう事はあるかもしれない。指摘をしているInternational Consortium of Scientists in Life Sciencesという科学者の組織がどういうものかもよく分からないが。
 そんな事より新型コロナウイルスのPCR検査法にそんなバイブルみたいな唯一無二の論文があるという事を始めて知った。
 他にも、受理から掲載まで早すぎ、内容の審査を全くしていないのではないかという指摘、論文著者の一部は編集部員を兼ねており、利益相反があるという指摘などもある。ただ、「ちょっとあれかな」という指摘もある。ウイルス遺伝子の断片のみを検出する方法で、ウイルス遺伝子全体を捕まえる方法になってない事や遺伝子が検出された場合に本当に新型コロナウイルスのものだと判定できるかどうかの検証ができてないとの事。ざっくり言えば、RNAの断片が存在しても本当に生きたウイルスがいる証拠にならないって意味だろう。それはそうかもしれないが、たまたま口の中や鼻の中に、ウイルスのRNAの断片が入っていただけで、実際には感染していないという事がそんな起きるのかどうか。むき出しのRNAの寿命はそんなに長くない。

https://www.eurosurveillance.org/content/10.2807/1560-7917.ES.2020.25.3.2000045

◆格安の民間PCR検査に予約殺到 その「陰性」過信禁物
https://digital.asahi.com/articles/ASNDB33QJND9UTIL04Z.html

誰か先に使うのを待つチキンレース コロナワクチン2020年12月15日 17:29

誰かが先に使うのを待つチキンレース コロナワクチン
 いまや、日本は、医師・学者を含め国民がワクチン歓迎派とワクチン慎重派に分かれている。この記事が歓迎派から叩かれているようだ。で、私はこれまでの言動通り慎重派だが、しかし、結構楽観している材料もある。

1)非常に重い後遺症が残るような副作用(死亡含む)の発生はおそらく10万人に1人か100万人に1人ぐらいだろう。年末ジャンボ宝くじの1等賞が当たるよりはちょっと高いぐらい(10~100倍程度)。よほど運が悪いとしか。
2)mRNAワクチンやDNAワクチンは、一種の遺伝子治療と言えるが、人間のDNAの中に遺伝子を組み込んでしまう場合と違い、細胞の中に入って一過性に特定のウイルスたんぱくを作らせるだけで、消えてしまう。長期にわたって悪影響を及ぼす可能性は低そう。
 ただ、これまでの研究結果を見ていると、mRNAワクチンなどの新技術はワクチンが免疫を刺激して誘導する作用が非常に強いようだ。下手すると、実際に新型コロナウイルスに感染した時よりも強いかもしれないぐらい。従って、アナフィラキシーショックに加え、自己免疫疾患(ギランバレー症候群やSLEのような)の引き金になる恐れがあるのではないかと。
 有効性試験がこんなに早くできた理由は、一つは、米国では毎日人口の0.1%が新規感染報告がある勢いだという事。実際の感染者は報告数の数倍だろうから、1万人ぐらい被験者を集めれば、1カ月ぐらいで1000人ぐらいの感染者が出るわけだ。それでも、それらの感染者のうち、実際に発病した人数は160人ぐらいだったが、mRNAワクチンの効果が予想外に強く、患者数は偽薬群162人に対しワクチン群8人ぐらいと圧倒的な差が出たので、少人数でも統計的に差があると言えた。これが160:90とかだと微妙で、緊急承認できなかったのではないかと。
 で、どうするかといえば、私は数千万人が使って、1年ぐらいが過ぎるまで、使う気はない。お互いに見合って誰かが使ってみるのを待つチキンレースのような。

◆新型コロナワクチン「私は当面、打たない」 その理由は
https://digital.asahi.com/articles/ASNDC4TZLNDBPLBJ002.html

何かあっても責任取らない? FDA 分かりづらいワクチン承認2020年12月16日 13:06

「緊急使用の許可を妨げるような安全上の懸念は特定できなかった」
分かりづらい。何かあっても責任取りたくないよ、って意味?
 しかし、1万5000人ほどの被験者でたった2週間に90人(0.6%)が発病。日本だと2週間で80万人の新規患者が出るペース。しかも患者だけだから、無症状の新規感染者はその数倍いる。
◆米食品医薬品局 モデルナのワクチン「安全上懸念特定できず」
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20201216/k10012766471000.html

入場料収人 どうして間違いに気づいたか不思議2020年12月18日 14:06

入場料収人 どうして間違いに気づいたか不思議
 この記事には、収入という単語が10回ぐらい出てくるのだが、1カ所だけ違っている事にどうやって気づいたのだろうか。それ以前に、どういう操作をしたら、しゅうにゅうがしゅうじんに変わるのだろうか。
◆(渦中のプロ野球)異例ずくめ、球団経営苦心 プロ野球12球団社長らに聞く
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14733606.html?iref=pc_ss_date_article

モデルナワクチンの「感染」予防効果は63%?2020年12月19日 12:30

「2回目の接種前の検査で、無症状だが陽性判定された人が偽薬グループで38人いた。一方、ワクチングループでは14人にとどまったため、1回接種後、無症状感染者からウイルスが広がるのを減らせる可能性を示したという」
計算上、感染予防効果は63%。雑な言い方をすれば、感染者(の増える速度)を3分の1ぐらいに減らせるかもしれない。しかし、サンプルの人数が少なすぎる。また、1回目と2回目の間の間隔は4週間だが、感染していたけど検査で検出可能になる前の空白期間だった人が含まれていた可能性がある。それと効果がどれぐらい続くのかも分からない。

 ただ、楽観材料もある。

 3)ワクチンは発病を95%以上抑えるという。新型コロナウイルスは発病する前の潜伏期無症状感染者から他人への感染は多いが、最後まで無症状なままの人からは感染しにくいというデータ*1があるので、ワクチンで発病しなくなった感染者からは感染は広がらないかもしれない。ただし、このデータはそれほど証拠能力の強いものではないが。
 4)コロナウイルスはRNAウイルスとしては例外的に変異しにくいウイルスなので、ワクチンの効果が長続きするかもしれない。インフルでは同じ季節にA香港型とA新型とB型にかかることがあり、これはSARSやMARSにかかって治っても新型コロナウイルスには無効なのと同じ事だ。しかし、インフルでも同じ季節に同じA香港型にかかるということは極めてまれ。それでも1年ぐらい立つとかなり変異して、前年にかかったA香港型にまたかかることがある。それに比べると新型コロナウイルスは変異の度合いが少ない可能性がある。当初言わ
れたS型にかかってもL型にはまたかかるというのはワイドショーが元論文をねじ曲げていて、実際はそういう事はないだろうというのがウイルス学者の見方。

◆無症状者からの拡大抑制か モデルナワクチン週内許可
https://www.muromin.jp/news.php?id=18841
◆コロナワクチン効果は発病予防でやはり感染予防ではない
http://kajiyan.asablo.jp/blog/2020/11/26/9320689
◆誰か先に使うのを待つチキンレース コロナワクチン
http://kajiyan.asablo.jp/blog/2020/12/15/9327127
◆感染は止められない? ファイザーのコロナワクチン
http://kajiyan.asablo.jp/blog/2020/11/10/9315160
◆何かあっても責任取らない? FDA 分かりづらいワクチン承認
http://kajiyan.asablo.jp/blog/2020/12/16/9327382

*1  Contact Tracing Assessment of COVID-19 Transmission Dynamics in Taiwan and Risk at Different Exposure Periods Before and After Symptom Onset
https://jamanetwork.com/journals/jamainternalmedicine/fullarticle/2765641

アビガン審判日 捏造並みの酷評 政権の圧力に屈しなかった事を褒めるべきなのか2020年12月20日 15:04

 21日の審判(厚労省専門部会)を前に、審査報告書の酷評ぶりが報道され、富士フイルム株が嫌気売りされてるそうだ。
 被験患者がアビガンと偽薬のどちらを飲んでいるのか担当医には分かる単盲検という方法がネック。それにしても、
<<24時間だけ発熱が規定値より下がったり、血中の酸素濃度が高くなったりしたことから症状が「改善」と判断されたが、その後に悪化したケースもあった>>
というのはほとんど捏造に近いバイアス。
 ”わずか100人ぐらいの被験者で統計的な差が出るわけがない。絶対におかしい”。これまで自分が学んできた科学というものをもう少し信頼するべきだったと反省しています。
大昔の申請審査で、動物実験のデータが怪しかったので視察に行ったら動物を飼う設備がなかったという話を聞いた事がありますが、昭和の話。まさか今の時代、注目も浴びているのに、そんなおかしな臨床試験はしないだろうという思い込みがありました。
政権のムチャなプレッシャーで、有意差が出る事ありきのなりふり構わぬでたらめをやったという事だろうか。
 政治に負けずにまともな評価をした担当者や科学者を褒めるべきなのか、いくら人事で脅されて骨抜きにされていてもさすがに首を縦にふれないほどひどい申請内容だったと見るべきか、判断が難しい所だ。

 ●試験管内実験にはハンディがあるという言い訳も通用しない

 さて、以前から、アビガンは細胞を使った試験管内実験では新型コロナウイルスには全然効かないという内外のデータがあった。
◆アビガンで残念なお知らせ まだ希望はあるが
 http://kajiyan.asablo.jp/blog/2020/04/26/9239404
これに対し、「アビガンは細胞実験だとエボラウイルスでも感受性が悪い。動物実験でないと正しい評価ができないのではないか」という擁護*1がある。しかし、細胞実験でもインフルやSFTS(ダニからの感染症)にはそこそこの濃度で効く。国内の名だたる研究者が、サルの細胞だけでなく、ヒト細胞でも、インフルの時の30倍ぐらいの濃度にして試したけど新型コロナウイルスのRNA合成を全く抑えなかったそうだ。試験管内の細胞より生体内の方が効きやすいにしても、0を何倍したって0だからやはり効かないのだろう。

◆アビガンの承認審査/治験方法を問題視/透明性欠如に批判も
https://www.toonippo.co.jp/articles/-/451679

*1 "However, favipiravir has been shown to be 100% effective in protecting mice against Ebola virus challenge, although its EC50 value in Vero E6 cells was as high as 67 μM, suggesting further in vivo studies are recommended to evaluate this antiviral nucleoside. "
「Remdesivir and chloroquine effectively inhibit the recently emerged novel coronavirus (2019-nCoV) in vitro」
https://www.nature.com/articles/s41422-020-0282-0

コロナ微少変異をインフルと混同 恐怖を煽るワイドショー2020年12月24日 13:40

 新型コロナウイルスのちょっとした変異が見つかるたびにワイドショーが大騒ぎする。まるで、変異ウイルスは、一度かかって回復した人にも襲いかかり、ワクチンも効かない凶悪犯かのようだ。インフルの変位速度は非常に速いが、同じRNAウイルスでもコロナウイルスは例外的に変異しにくいウイルス。変異の主な原因であるRNAの複製ミスの頻度は一般的RNAウイルスの15分の1以下という論文がある。
 今、非常に細かい変異を見て、無数に分けているだけ。問題は、その変異によって、以前に新型コロナウイルスを経験した免疫(獲得免疫)が同じウイルスだと認識できなくなり、有効な攻撃をできなくなるかどうかだ(抗原性が違うと言う)。
 ワイドショーなどは、インフルのA香港型にかかってもAソ連型やA新型にもかかるのと同レベルの違いと勘違いしてるが、全く違う。A香港型とA新型の違いは、コロナで言えば、新型コロナウイルスとSARSウイルスぐらいの差があり、香港型用のワクチンはソ連型や新型には全く効かないようにSARSのワクチンは新型コロナウイルスには効かない。
A香港型にかかったばかりの人が同じ季節にA新型にかかることはよくある。しかし、変異の速いインフルでも同じ季節に同じA香港型に2回かかることは極めてまれ。
1年たつとかなり変異が大きくなり、前の季節にかかったA香港型にまたかかるということはよくある。
 このインフルのA香港型の変異や株の違いは、今、新型コロナウイルスで事細かに取りざたされている変異に比べたらずっと大きな変化。
新型コロナウイルスに一度かかった場合、その獲得免疫はインフルよりは長く保たれる可能性が高いだろう。
ワクチンに関しても同様だが、ワクチンの場合、さらに、新型コロナウイルス用のmRNAワクチンがインフルで使われている不活化ワクチンに比べずっと効果が高いという要素もある。
ウイルスの変異によって免疫の質的効果が下がっても、免疫が非常に強く誘導されていれば量でカバーできる。例えれば、抗体1人1人がダメ兵士でも大量動員すれば敵を倒せる。
 これまでのワクチンの常識は、実際にその病気にかかる事が最強のワクチンであり、ワクチンで得られる免疫は実際のウイルスに感染した場合に比べて弱いというものだ。しかし、mRNAワクチンは、これまでの研究だと免疫を刺激し、誘導する効果が非常に高く、下手したら、本物の新型コロナウイルスに感染した場合よりも強いかもしれないぐらいだ。常識を覆すワクチンだが、逆に強すぎる事による害が心配ではある。