為政者の良いウソなんてない2020年11月23日 16:51

為政者の良いウソなんてない
安倍前首相やその政策を踏襲する菅首相を熱心に支持している人たちと話す機会がある。話していて驚き、意外だった事。
「あなた方は首相が学術会議の会員(任命拒否者)を恣意的に選んだという事で・・・」「断定はしませんよ。政府は否定しているし」「あなた方は恣意的に選んだと首相に言わせたいんだろうけど、言うわけがないだろう」「ちょっと待ってください。自分では首相が恣意的に選んだと思ってるんですか?」「ほぼそうだろう」
 前首相や首相を熱烈に支持しているのに、国会や記者会見での弁明や説明はウソだと思ってる。「過去の法案への反対は関係ない」「恣意的に選んでない」。首相や官房長官の答はウソだと思っていて、国民にウソをついてもかまわないから支持するということだ。
ニューオータニの前夜祭5000円も首相や官房長官の説明をそのまま受け売りしていた人もいたが、しかし、本気で信じていたとはとても思えない。紀尾井町にある一流ホテルが、酒の出る宴会を1人たった5000円で請け負い、しかも、ホテルがまだ受け取ってもいない現金5000円の領収証を事前に人数分発行し、事務所が徴収してまとめて渡した。そんなやり方はあり得ないし、参加人数は事前の予約と必ずずれるはず。誰も信じないようなおかしな話でも千回言い続ければ、そして、証拠さえ出なければ、逃れられる。これが前政権が7年間で残した負の遺産の1つ。もう1つは、官僚が人事の報復を恐れて政権にまともな異論を言わなくなった事。答弁できない大臣を派閥の都合で任命する昔の自民党の悪しき習慣を復活させたことも1つだが。
さて、冒頭の続き。熱心な支持者は「民意によって選ばれた首相なんだから恣意的に選んで良いと思う」と主張。「あなたの言ってる事はスターリンや毛沢東の言ってる事と同じですよ」と言ったら、少し黙ってしまったが。為政者のつくウソに「良いウソ」と「悪いウソ」なんてないし、独裁体制に「良い独裁」と「悪い独裁」なんてない。

◆“安倍前首相側が一部費用負担”示す領収書などホテル側が作成
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20201123/k10012726821000.html

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