アビガンやはり残念そう 厚労省はどうする?2020年05月20日 13:35

アビガンやはり残念そう 厚労省はどうする?
 以前に、アビガンの新型コロナウイルスに関するデータを見る限り、用量を20倍ぐらいに増やさないと効かない計算になると書いた。

<アビガン濃度20倍!にすれば効くかも コロナ 大丈夫か?>
http://kajiyan.asablo.jp/blog/2020/03/07/9221674

また、試験管内で効果が見られないことも。

<アビガンで残念なお知らせ まだ希望はあるが>
http://kajiyan.asablo.jp/blog/2020/04/26/9239404

そして、昨夜の共同通信のニュース
<治療薬アビガン、有効性示せず 月内承認への「前のめり」指摘>
https://www.47news.jp/news/4827439.html

 予想通りの結果になりそうだ。
アビガンの開発元がやっている本命の臨床試験ではなく、藤田医大などがやっているもの。アビガンの投与時期による効果の差を見るというので、薬の最終試験である無作為化比較試験ではないようだ。
 開発元の富山化学がやっている試験は6月に結果が出るそうだが、1日に使う量はインフルの時に比べて少し多いだけ。しかも目標人数が100人なので、仮に少しぐらい効果があっても、統計的に証明できるとは考えにくい。
 5月中の条件付き早期承認、200万人分の備蓄を目指すなど、有効という結果が出ると信じ込んでいるかのように突っ走ってしまった政府・厚労省はどうするのだろう?
 ウイルスや薬は権力に忖度しないから、何がどうなるか科学知識だけで大体予想がつくが(このデータじゃ、臨床で効きそうにないなあ、とか)、霞が関と永田町の生物の行動は予想がつかない。
 研究不正につながらないか心配。

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