コロナとインフルの型や種をイヌやネコに例えると2020年05月16日 14:08

コロナとインフルの型や種をイヌやネコに例えると
 コロナウイルスやインフルエンザウイルスの型や種について以前に書いたが、相変わらず分かりずらいと思っている人が多いようなので、改めてまとめてみる事にした。
 コロナウイルスをネコ科の動物、インフルエンザウイルスをイヌ科の動物に例えたとしよう。
 ネコ科にはネコ、ライオン、トラなどの種がいる。イヌ科にはイヌ、キツネ、タヌキ、ジャッカルなどの種がいる。
 これまで知られていた風邪の原因のコロナウイルスと新型コロナウイルスは、ライオンとトラのように種が違う。インフルエンザもA型とB型はイヌとキツネのように種が違う。
 これに対し、SARSのコロナウイルス(正式名 SARS-Cov)と新型コロナウイルス(正式名 SARS-Cov-2)は同種のウイルスとされる。また、インフルエンザA型の中には、A香港型(AH3N2型)やA新型(AH1N1pdm09)がある。同じA型の中での違いは亜型と呼ぶ。亜型の違いは動物の亜種のようなもの。イヌとオオカミの違い、あるいはトラで言えば、ベンガルトラとマレートラの違いだ。
 種が違うと子孫を残す事ができない。例えば、動物園でライオンとトラを無理やり掛け合わせたライガーというものがつくられたことがある。ライガーには生殖能力がないので、子孫をつくれない。だが、イヌとオオカミは子孫を残せるし、トラの亜種も同様。
 ウイルスは生殖はしないが、例えば、インフルエンザウイルスのA香港型(AH3N2型)とAソ連型(AH1N1型)が同時に感染し、混じり合って、AH1N2型という新しい亜型が出来たとされている。
 同種のウイルスでも亜型が違うと、例えば、A香港型にかかって抗体が出来ても同じ季節にA新型にもかかる。SARSのコロナウイルスにかかって免疫のある人も新型コロナウイルスには免疫がないとされる。
 さらに、A香港型の中でも流行しているうちに変異し、株の違いが出てくる。これはイヌでいえば、犬種(品種)に相当するような違いだ。少々の違いなら免疫はあるが、違いが大きくなると、同じA香港型でも免疫が効かなくなってくる。同じイヌでもチワワとシェパードでは見た目が全然違うようなものだ。
 新型コロナウイルスもA、B、Cの3種類の変異に大別されているが、これもまあ犬種の違いのようなものだろう。どの程度違うかはまだはっきりしないが、Aにかかったばかりの人がすぐにBにもかかるといったことはないだろう。インフルエンザでもA香港型にかかったばかりの人は多少変異してもすぐまたA香港型にかかるというのは極めてまれだ。
 ワイドショーなどで一時言われたL型、S型はそのような種類分けに使うほどの違いではない。

新型コロナは3系統 チワワとケルピーみたいか
http://kajiyan.asablo.jp/blog/2020/04/16/9236070
<インフルやコロナの型をイヌに例えると 新フルは狼(亜種)、新コロはジャッカル(別種>
http://kajiyan.asablo.jp/blog/2020/04/03/9231092