アビガン中国臨床試験 承認申請には厳しいかも2020年04月06日 20:52

 新型コロナウイルスに対するアビガンの有効性を確かめたという中国の2つの臨床試験の内容が論文の速報である程度明らかになっている。これは承認申請のデータには使えないだろうね。どちらもブラインド(盲検試験)になってない。医者はどの患者がアビガンを使っているか分かっているので、病状、回復の判断が無意識に影響されるかもしれない。また、利益相反はないと書いてるが、中国でアビガンを生産する企業から研究費をもらっていたり、それこそ株主だったりしないのか? また、前者の試験は、リクルートした患者をランダムにアビガン群と非アビガン群に割り付けるのではなく、すでに治療の始まっている患者を後からリクルートしているので、なおさら恣意的操作が入り込む余地がある。
 富山化学(富士フイルム)が始めた試験は単盲検、用法量をインフルの時より若干多くするようだ。

https://www.researchgate.net/publication/340000976_Experimental_Treatment_with_Favipiravir_for_COVID-19_An_Open-Label_Control_Study

https://www.medrxiv.org/content/10.1101/2020.03.17.20037432v2

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