クルーズ船内感染は急増してないし,致死2%は日本ではない2020年02月20日 12:38

 報道内容を見た多くの人が誤解していると思う事が2点。
1)クルーズ船内の感染について
>恐怖を感じたのは、感染者が一気に増えたここ数日間。
 クルーズ船の中で、感染者が「急激に」増えた、「急激に」増えているという証拠はない。
厚労省の発表資料によると、2/5~2/12の約1週間の検査総数は492人、うち感染者数は174人(陽性率35.4%)。2/13~2/19の直近1週間の検査総数2519人、うち感染者数は447人(陽性率17.7%)。
検査能力が5倍以上になったために発見される感染者が増えただけで、いつ感染したのかはわからない。「感染者がこの数日間に一気に増えた」のではなく、「報告数が一気に増えた」。多くは、初期からいた感染者を数えているだけの可能性がある。そりゃ、少しは増えてるだろうけど。
 しかし、クルーズ船の中で、毎日新たな感染が急速に増えていると誤解している人が多く、恐怖心を煽られている。

2)中国のデータで致死率2%なんだから、日本でも2%亡くなる?
 日本と中国では、健康状態、栄養状態、リスクになるほかの病気の治療ができているか、重症者への医療態勢などの条件が全く違う。
 例えば、クルーズ船内で、621人の感染が判明しているが、そのうちの12人が亡くなるなんてことがあるのか? そもそもそのクルーズ船ですら、高齢者率が極めて高いので、日本全体に当てはまらない。
 重症化率14%もあてはめると約90人になるが、実際は4、5%(最新のデータはまだない)。そもそも14%は無症候キャリアがどれぐらいいると見積もっての事なのか。クルーズ船では過半数の52%が無症候(おそらくウイルス検査時点のカウントなので、今後、症状が出る可能性はありますが)。

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