クイズ:今後民間人が最新鋭戦闘機に乗る事はない ナゼ? 最後の社会部記者鍛治壮一2020年02月09日 09:19

クイズ:今後民間人が最新鋭戦闘機に乗る事はない
 突然だが、クイズ。日本の民間人で初めて、当時の最新鋭戦闘機F15に乗った鍛治壮一はその体験記を航空専門誌や一般の雑誌などに書いた。それを見たどこかの雑誌だかテレビ局だかが企画をパクって米空軍に申し込んだ。もちろん断られた。航空と防衛の専門記者として相当な実績がある鍛治壮一でさえ乗せてもらえたのは幸運なのだ。悔し紛れに「鍛治壮一はCIAなんじゃないか」とウワサしたと聞いた。
 その後、年月が経ってF15も最先端機密ではなくなってからは割りに認められるようになったらしい。軍はどうしてもマイナスイメージがあるので、意外に広報活動に熱心なのだ。
 だが、今後、米軍や航空自衛隊の最新鋭戦闘機に民間人が体験搭乗できる可能性はほぼない。せいぜいシミュレーターの体験をさせてもらえるぐらいまでだろう。一般民間人はおろか、国防長官や防衛大臣でも無理。それはなぜか?
答えはこちらの専用ブログ→ https://kajisoichi.hatenablog.com/

マスク効果無し論文を有効論文だと言い張る困った人2020年02月09日 17:28

マスクなんて
 研究者の間ではマスクにインフルなどの感染症の予防効果がない事は常識だ。
で、これもマスクに効果が見られなかったという論文なのだが、この論文の図を見て「マスクは有効だ」という論文だと強行に言い張る人がいて手を焼いた。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20088690
http://citeseerx.ist.psu.edu/viewdoc/download?doi=10.1.1.325.7396&rep=rep1&type=pdf
 冒頭のアブストラクト(要旨)に
Face mask use alone showed a similar reduction in ILI compared with the control group, but adjusted estimates were not statistically significant.
と書いてある。マスクの使用だけではインフルへの有効性は見られなかったという趣旨だ。その人はstatistically significantの意味が分からないのだろうか? 「有意差はなかった」の意味が分からない人がなぜこの論文を読もうと思ったのか。図だけ見て、本文を読まないとかあるのだろうか。
 この論文の内容をざっくり説明するとこうだ。
約1400人を、1)マスクを着けるだけの人、2)マスクを着け、手を洗う人、3)何もしない人、の3つに分け、インフルエンザの発生率を見た。
 すると、マスク+手洗いのグループ(2)は、何もしないグループ(3)よりインフルの発生が少なかった。だが、マスクだけ(1)だと効果がなかったという結果だ。困るのは、この実験では、手を洗うだけでマスクをしないグループがない。だから、マスクだけでは効果がないと言えるが、(a)手を洗うだけで十分効果があってマスクは無関係なのか、(b)手洗いとマスクが合わさって初めて効果が出るのか、(c)手洗いだけでも効果があるがマスクで上乗せがあるのか、この実験では区別がつかない。
 図を見ると、マスクだけでも少し発生が下がっているように見えるが、要旨にあるように、統計的な処理(例えば、年齢の偏りを調整するなど)を加えると有意差がなかったという結論だ。