新コロ致命率はインフルの100倍2021年02月14日 14:34

新コロ致命率はインフルの100倍 日経の新書
 初心者向けのウイルス学・免疫学の解説書としてはとても役に立つと思う。感染致命割合(IFR)の話は勉強になった。検査を受けてない無自覚の無症状感染者も含めた全感染者数に対する致命率の事だ。新型コロナウイルスの場合、クルーズ船ダイヤモンド・プリンセスのデータから1%未満、0.5%程度だろうと考えていたが、西村教授の推定値は0.3-0.6%、英グループがランセットに載せた値は0.657%だそうで大体あってる。ただ、これまで日本のインフルに関してよく言われている年間1000万人がかかって1万人が死ぬというのもIFRだと思っていたのだが、これは確定診断した患者における死亡率CFR(致命割合)だそうだ。西浦教授などの推定では季節性インフルのIFRは0.005-0.01%。ざっくり言って、新型コロナウイルスはインフルの100倍の致死率という事になる。さすがにこれだとインフルの推定感染者数は年間2億ー6億人。日本人口のほとんどが年に2回も3回もインフルにかかっている計算になるので、けっこう多めに鯖を読んでいると思うが。それにしてもインフルの数十倍の致死率である事は間違いないだろう。ちなみに、患者の死亡率CFR同士での比較では、インフルの0.02-0.03%に対し、新型コロナウイルスは2%程度だそうで、やはり100に近い数十倍。
 誤解があると困るが、インフルより凶悪という事ではない。単に人類の免疫が未経験な事による過剰反応が原因だろう。以前に書いた「おとなしい怪獣よりウルトラマンの方が迷惑な円谷特撮状態」だ。

◆コロナ重症化は円谷特撮状態 怪獣よりウルトラマンの迷惑の方が大きい
http://kajiyan.asablo.jp/blog/2021/01/14/9337488

 一点気になったのは、<新型コロナウイルスによる病気(COVID-19)の症状の原因を考えていくと、細胞に侵入し、増殖したウイルスが細胞を壊すという部分も大きいんですけれども>と書いている点。これについては疑問がある。

ちなみに死亡率にはおおむね4つの意味があり、これらをごっちゃに議論すると変な事になる。
1)致命割合CFR(case fatality rate)=死者数 / 患者数(deaths / cases)
確定診断された患者に占める死亡者の割合 2%程度
2)無症状も含め、検査で陽性になった感染者に占める死亡者の割合
3)感染致命割合IFR(infection fatality rate)=死者数/推定感染者数
検査を受けていない、自覚のない感染者も含めた感染者全体に占める死亡者の割合
0.3-0.6% 0.5% 0.657%など
4)死亡率(mortality rate)=死者数 / 総人口(deaths / population)

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