アビガン審判日 捏造並みの酷評 政権の圧力に屈しなかった事を褒めるべきなのか2020年12月20日 15:04

 21日の審判(厚労省専門部会)を前に、審査報告書の酷評ぶりが報道され、富士フイルム株が嫌気売りされてるそうだ。
 被験患者がアビガンと偽薬のどちらを飲んでいるのか担当医には分かる単盲検という方法がネック。それにしても、
<<24時間だけ発熱が規定値より下がったり、血中の酸素濃度が高くなったりしたことから症状が「改善」と判断されたが、その後に悪化したケースもあった>>
というのはほとんど捏造に近いバイアス。
 ”わずか100人ぐらいの被験者で統計的な差が出るわけがない。絶対におかしい”。これまで自分が学んできた科学というものをもう少し信頼するべきだったと反省しています。
大昔の申請審査で、動物実験のデータが怪しかったので視察に行ったら動物を飼う設備がなかったという話を聞いた事がありますが、昭和の話。まさか今の時代、注目も浴びているのに、そんなおかしな臨床試験はしないだろうという思い込みがありました。
政権のムチャなプレッシャーで、有意差が出る事ありきのなりふり構わぬでたらめをやったという事だろうか。
 政治に負けずにまともな評価をした担当者や科学者を褒めるべきなのか、いくら人事で脅されて骨抜きにされていてもさすがに首を縦にふれないほどひどい申請内容だったと見るべきか、判断が難しい所だ。

 ●試験管内実験にはハンディがあるという言い訳も通用しない

 さて、以前から、アビガンは細胞を使った試験管内実験では新型コロナウイルスには全然効かないという内外のデータがあった。
◆アビガンで残念なお知らせ まだ希望はあるが
 http://kajiyan.asablo.jp/blog/2020/04/26/9239404
これに対し、「アビガンは細胞実験だとエボラウイルスでも感受性が悪い。動物実験でないと正しい評価ができないのではないか」という擁護*1がある。しかし、細胞実験でもインフルやSFTS(ダニからの感染症)にはそこそこの濃度で効く。国内の名だたる研究者が、サルの細胞だけでなく、ヒト細胞でも、インフルの時の30倍ぐらいの濃度にして試したけど新型コロナウイルスのRNA合成を全く抑えなかったそうだ。試験管内の細胞より生体内の方が効きやすいにしても、0を何倍したって0だからやはり効かないのだろう。

◆アビガンの承認審査/治験方法を問題視/透明性欠如に批判も
https://www.toonippo.co.jp/articles/-/451679

*1 "However, favipiravir has been shown to be 100% effective in protecting mice against Ebola virus challenge, although its EC50 value in Vero E6 cells was as high as 67 μM, suggesting further in vivo studies are recommended to evaluate this antiviral nucleoside. "
「Remdesivir and chloroquine effectively inhibit the recently emerged novel coronavirus (2019-nCoV) in vitro」
https://www.nature.com/articles/s41422-020-0282-0