今の子供に見せた方がいい昔の番組は? 難問に絶対的答2020年09月27日 21:15

今の子供に見せた方がいい昔の番組は? 難問に絶対的答
 ターーンターンタ、タータン、タンタタン、タンタターン・・・。
確か中3の時、授業中、授業の内容と何の脈絡もなく、いきなり大音量でウルトラセブンのイントロをハミングしだした奴がいた。すると、クラス中が声をそろえて「セブン、セブン、セブン」の大合唱に。打ち合わせもなく、初めてのぶっつけでも団体芸ができる学校だった。
 また、大学の部活の後輩にはポインター(ウルトラ警備隊の装甲車)の上にダンがあぐらをかいたりするウルトラセブン第1話「姿なき挑戦者」のシナリオを暗唱できる奴がいた。私も20代の頃は最終回「史上最大の侵略」のストーリーをそらで講談風に再現できた。
 仮面ライダーの放映を紹介した同僚に「ほかに、これは今の子どもにも見せたほうがいい、という昔の番組は?」という難問を出され、悩んでいたのだが、絶対なのを忘れていた。特にお勧めは、メトロン星人、ノンマルト、最終回。いずれも金城武脚本だ。
 ウルトラセブンを初めて見たのはたぶん幼稚園に上がる前。第2話のYR星人がトラウマになるぐらいただただ怖かった。ウルトラマンは人間の横暴に苦しめられている野生動物の復讐というアナロジー。怪獣はでかくて乱暴なだけだが、セブンに登場する星人は人間そのもの。親切な隣人の顔をして忍び寄り、裏切ったり、だましたりする。結局、怪獣より何より一番怖いのは人間なのだ。
 ウルトラマンやエース、タローは地球人に乗り移っているため、人間の姿の時は意識も体も基本地球人だし、ウルトラマンたちが分離してウルトラの星に帰ってしまうと、自分がウルトラマンだった記憶はなくなる。だが、セブンだけは設定が違う。地球人の体を借りずに、異星人が人間に擬態している。そのため、意識もエイリアン。地球防衛軍に協力しているが、地球人対侵略星人の戦いにおいて第三者であるがゆえんの葛藤が描かれる。

ウルトラセブン 4Kリマスター版 - NHK