アビガンはやはり特効薬ではない2020年09月24日 12:32

アビガンはやはり特効薬ではない
検査の陰性化までの期間が偽薬で14.7日、アビガンでは11.9日だった。レムデシビルでは15日が11日だったからそんなもんだろう。平均でなく中央値というのがいやらしいのだが。この単盲検というのは、患者は自分の使っているのが本物か偽薬か分からないが、医師には分かっているということ。検査はどれぐらいの頻度でやったのか。起点をどうやって決めたのか。この種のあいまいな評価基準は現場のさじ加減が入ってしまいがち。元データを詳細にチェックされると疑義が出ることがよくあるが、今回は政府からの強い圧力があるから審査も通ってしまうのだろう。
 レムデシビルもアビガンも多少体が楽になって、快復が早くなり、もしかしたら重体化を防ぐかもしれないし、死亡率を少しは減らすかもしれない。しかし、本当に効果があるのかどうか微妙なレベルの効果。劇的に効く特効薬とはいえない。

アビガン 非重篤な新型コロナ患者の症状軽快・ウイルス陰性化期間を有意に短縮 10月中に申請へ
https://www.mixonline.jp/tabid55.html?artid=69897

一定の効果が気になる アビガン近く申請って本当?
http://kajiyan.asablo.jp/blog/2020/09/21/9297663

安倍の負の遺産 1つは消したか 菅組閣 地味な年寄りばかりと評判は悪いが2020年09月24日 18:10

安倍の負の遺産 1つは消したか 菅組閣 地味な年寄りばかりと評判は悪いが
 当選7回。「いつまでたっても大臣になれないし、そろそろ応援するのやめようか」。そんな話が地元でチラホラ出始める中、第2次大平内閣で待ちに待った入閣を果たした防衛庁長官(福田派)がいた。だが、国防は全くの素人。折悪しく自衛官のスパイ事件が発覚し、国会で厳しい追求の矢面に立つ。ひどい発言を繰り返し、辞任要求を突きつけられるが、「苦しくても踏みとどまるのが責務」と棒読み答弁で制服組の士気はダダ下がり。シビリアンたちは「野党の質問のレベルどころか、非核三原則を言ってみろすら答えられない大臣」とさじを投げる。わずか86日間で辞めた。
 なぜ、国会議員は派閥に入るのか。「おらが町の先生もいつかは大臣に」という地元後援者たちの期待に応えるためだ。当選回数の多い在庫を一掃するため、改造と組閣を頻繁にやる。本人の知識や能力は問わない。とりあえず飾りにしておけば各省の官僚が何とかする。
 欧米では外交、国防など重要分野の閣僚に素人を据えたり、コロコロ変えたりしない。だから、キッシンジャー、グロムイコなど歴史と記憶に残る閣僚が生まれる。
 さすがに大臣がおかしいと国際的な恥になるので、日本でもいつの頃からか職務内容を理解し、自分の頭で考えて答えられる人材が充てられるようになった。それがいつの間にか先祖返りしてしまったのが安倍政権。「任命責任は私にある」と言ってたが、本音は「派閥のボスにどうしてもと頼まれたから大臣にしたのに何でこっちの責任になるのか」ではないかと。
 今回の組閣。知名度や人気で選ばれた者は少なく、地味と評判はよくない。最後の最後に「相当、ほら吹いてきました」などと失言するような明らかな愚か者たちはすげ替えられた。失言文科相の留任は不安要因だが。趣味で好きだからと言って適材とは限らないが、少なくともPCの使い方が分からないIT大臣よりはマシ。派閥均衡型ではあるが、そのほとんどが仕事を理解している経験者。前回就任時に大きな失敗はない。これでは入閣できない在庫組の不満解消にはつながらない。派閥の旨みにつながらない大臣人事をこれからも続けられるのか。それならば安倍政権の負の遺産の一つは消せる。