一定の効果が気になる アビガン近く申請って本当?2020年09月21日 05:48

一定の効果が気になる アビガン近く申請って本当?
 富山化学が国内で臨床試験をしたアビガンを近く承認申請するという。
>>治験の結果は精査中だが、一定の効果を確認できたようだ。
その「一定の効果」の内容がすごく気になる。試験の目標人数は100人弱。予定より3カ月遅れてようやく目標に達した。こういう試験はRCTといって、エントリーした患者をアビガンと偽薬にランダムに割り付け差を見るのだが、50対50ぐらいで統計的に意味があるとされる差が出るとは考えにくい。そんな少人数で差が出るのは劇的に効く場合で、そんな効果があるなら、海外の過去の試験でもっと明確な結論が出ているはずなのだ。問題は、この臨床試験が、米国主導のレムデシビルの国際試験のように、医師にも患者にも、本物なのか偽薬なのか分からないようにする二重盲検法ではない事。使われているのが本物と偽薬どちらなのか分かっていると意図しない偏りや意図的不正が起きやすくなる。
 政府のかけるプレッシャーが研究不正につながる事を恐れている専門家もいた(https://medical-tribune.co.jp/rensai/2020/0501530163/)。いわば政府が製薬の尻を叩いて出させた申請。普通なら承認しないデータでも承認せざるえなくなるのではないかと。

富士フイルム「アビガン」製造販売申請へ 年内承認も
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO64097610Q0A920C2TJC000/