透明になるからスケールのギャグが通じない2020年09月16日 21:58

透明になるからスケールのギャグが通じない
緑がオレンジになるから「カエデ」。忍者のように消えてパッと現れるから「ドロンパ」。ウナギから取った成分だから「UnaG」(ユーナジー)。理研の宮脇敦史リーダーは自分の発見した色素に珍妙な名前を付けて大マジメな学術論文に載せ続けている。中でも、発表資料を見てのけぞったのは、標本が透明になるから「スケール」。
 今時、本場大阪でもなかなかお目にかかれないレベルのベタなギャグ。ところが、科学ジャーナリストにはくそまじめな人が多く、周囲に話してもこのダジャレの意味が分からないという。漫才コンビますだおかだの岡田は芸人になる前、文具のセールスをしていた。その頃の商品の鉛筆削りを番組に持ってきて「これが私の売っていたケズールとトガールです」と紹介すると、増田が「そして、彼がスベールです」と紹介するというギャグがある。
 しかし、純関西人な同僚でも「透明になるからスケール」は意味が分からないと言って、「透けて見えるからスケール」と私の原稿を直してしまった。意味は通じるが「透明になるからスケール」よりギャグセンスとして一段下がる。
 さて、その原稿のために、そんな宮脇さんにダジャレネーミングの話を聞きたいと秘書を通してアポイントを取った時の事。「業績内容に関係ない事でお手間を取らせてすみません」と秘書に伝えたら、「いえ、先生はノリノリで受けるとおっしゃってますよ」。まあ、そういう人だろうとは思ってたけど。
下村脩博士のノーベル賞にも多大な貢献をしたすごい研究者なのだが。

武田医学賞に宮脇氏ら
https://www.takeda-sci.or.jp/business/doc/2020_prize.pdf