イソジンで唾液のウイルス減ったが,なぜ重症化防ぐニュースに?2020年08月05日 16:39

イソジンで唾液のウイルス減ったが,なぜ重症化防ぐニュースに?
 コロナは脂の膜で覆われたウイルスだから、アルコール、石鹼、ヨードなどを口に含めば、膜が溶けて壊れ、口内のウイルス粒子が一時的に減るかもしれない。しかし、細胞内でウイルスがどんどん再生産されてウイルス粒子が出てくる。全身症状には関係ない。ウイルスを作るノドの細胞まで壊したら、ウイルスの生産量は減るかもしれないが害の方が大きい。江戸の大火で延焼を防ぐため周りの家を壊しまくる火消しの如き所業だ。
 府の研究者は、イソジンで感染者の唾液検体の陽性率が下がるから、唾液中のウイルスが減るのかもしれない。それによって、感染者が周囲に感染を広げるのを防ぐ効果を調べたいと言っただけのようだ。それがなぜ重症化を防ぐ話になってしまうのか。非感染者がイソジンうがいをしても感染予防効果はないし、重症化予防効果もない。感染者が周囲にウイルスをばらまくのを抑制する効果については分からないが、あったとしても大した効果ではないので、1000人ぐらいを短期間調べてもおそらく有意差は出ない。ので、証明不可能だ。
 京大の研究で、ヨード液でうがいしても効果はないが、水でうがいするとかぜを引きにくくなるというのがある。うがいに関する研究は根本的に研究デザインがなってなくてまともな比較になっていないのではないか。

うがい薬で重症化予防? 新型コロナ、大阪府など研究
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO62272190U0A800C2AC8000/